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偏頭痛オーラ等。 [日記]

また4か月くらい空いてしまった。
最近とんと書いておりませんで、ちょっとリハビリモードで1エントリ。

偏頭痛に伴う予兆。極私的なお話です。

若い頃は偏頭痛持ちでしたが、あれはなかなか難儀なもので、中学高校の頃は毎回発作で嘔吐して、保健室で良く寝ていたものです。

この偏頭痛には、頭痛や眼痛の前に、視界がピカソの絵みたいになってしまう「偏頭痛オーラ」「閃輝暗点」という、面倒でありつつ少々面白い症状があります。

具体的に言うと、視界にギザギザと動く走査線が円弧を描いて伸びて行き、見ている光景が崩れてしまう。色と明るさは大凡解るんだけど、何かしようとすると危なっかしい。先ほど偏頭痛経験者のブログ等探して見たら、

「土砂降りでワイパー壊れたまま運転」

という旨い表現がありました。相手の顔がよく見えないし当然文字等も見えないので、おさまるまでの間はまあ、きっちりした事は何もできません。終わると目を万力で締め上げる様な頭痛がやって来るので面白くもなんともないのですが、年をとってから頻度は減って、1年に一回程度。オーラだけで頭痛を伴わない事が多いので、今はそのように面白い等と思える訳です。

英語圏では「予兆あり頭痛」というカテゴリがあって、その予兆の一つが「偏頭痛オーラ」や「閃輝暗点」だそうです。
芥川龍之介は偏頭痛で見えたものを「歯車」と表現し、小説も書いた。これがきっかけで発狂したと思って自殺したという説もあるとか。実際受像機が像を結ぶのに失敗する訳ですから、目ではなくて神経か脳がおかしい訳で、これはちょっと怖い。

もちろん医者に行くのですが、発作後は眼圧が高いというくらいの事しか解らない。毎回、「うーんこれ以上は大学病院で精密検査するしか無いですねー」という結論になってしまう。

今はロングテールのどんな彼方も掲示板、コミュニティがありますが、当時はPCやネットも無い。今と比較にならないくらい情報にリーチする事が難しかった。あいにく自分の周囲にも知見がある人はいなかったので、うっすら不安を抱えて過ごしていました。

オーラが発生してしまうと、物理活動停止につきどうしたの?となる訳ですが、周囲の反応は、まずは順当に「マジ?なにそれこわい」です。
その後「(でも、こいつ普段は平気みたいだし、医者もわからない難病というわけでは、ないんじゃないか)」と順当に思う。そうすると「(じゃあ、虚言か、精神病、キチかな)」という勘ぐりもあるわけです。

「自分だけしか理解していないものは、この世に存在しないのと同じ」
と言う事をよくよく理解した案件でした(笑

大学に入って少し頻度も減って、その後会社に入った頃か記憶は曖昧なのですが、未だPCやネットが普及する前時代のある日、突然その状況が終わる。

テレビをつけると、「レナードの朝」で有名な脳神経科医のオリバー・サックスの出ている番組をやっていた。偏頭痛の人が予兆で見るオーラを収集しているという話にピンと来て見ていると、オリバーは患者の絵を紹介し始めた。
それを見た瞬間、椅子から滑り落ちながら、オリバー!ソレだソレーッ!!と(笑)
積年の存在証明問題が解決し、曇天が快晴になったような気分でした。

脳神経の研究以外で、日本ではあまり知られてなかった様で、当時その内容自体が驚きを持って受け取られ、話題になった。今なら番組放映中にFBやTwitterが走り、しばらくして“まとめ”が出来ますが、その頃のまとめは2週間後新聞の文化欄、書評てなもんです。
amazonリンクもないですから、書店の関係書籍の平積みという事になる。と考えると、昔の本屋はなんて重要な場所だったのか。

で、そうなりまして、その後はオリバー・サックスという印籠を得て、皆「そうなんだ」とすぐ納得する様になります。社会にオーラが発見されたのです。

「人は権威やメディアに弱い」という事もよく分かりました(笑
 なんでこんな話をしたかと言うと、ここまでドラマティックでないのですが、最近似た様な発見があったからで、もう少し人口は多そうな件です。

ちょっと長くなりましたのでまた次回。

タグ:偏頭痛
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