SSブログ

今、United Kingdomという国を改めて見直してみる。 [政治]

一つ、書いて見たいことがありました。

特に新しい事実、知見の提示ではなく、日本にも過去、私の年齢でいえば祖父の世代以前にはにそういう視点を持った方はたくさんいただろうと思いますが、現代において、イギリス、United Kingdomを見直してみませんかという話です。

イギリスは王国で、頂点にイングランドの女王がいます。
日本人にとっての天皇制に持つイメージは、多くはご公務に勤しむ象徴の一族であるかと思いますが、その印象とはまるで違いそうだという事や、そんな今の日本の皇室も、国家間の役割にモナーキーの残滓が少しでもあるのではないか、そして、中国に関して、メインランドとグレーターチャイナという区分けは、多くの一般企業サラリーマンにとっても当たり前ですが、この”Greater”的な概念に関しては、王国と、直轄地、そしてイギリス連邦が本家で現在もそうである、という様な事です。

アメリカの国務省機関謹製とされるwikiの引用ですが、

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%81%AE%E8%AD%B0%E4%BC%9A

―引用ここから―

「グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国議会(グレートブリテンおよびきたアイルランドれんごうおうこくぎかい、英語: Parliament of the United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)は、イギリスの立法府であり、本国及び海外領土の最高機関である[1]。それ自体が立法府優位を有しており、その結果、本国とその領土における他の全ての政治的機関を上回る最高権力を有する。その長はイギリスの君主(現在はエリザベス2世)であり、その座所はグレーター・ロンドンに位置するシティ・オブ・ウェストミンスターのウェストミンスター宮殿にある。王室属領についてはその権限は原則として及ばない。

議会は両院制で、上院(貴族院)と下院(庶民院)から構成されている[2]。君主は立法府の3つ目の構成要素を形成する(議会における女王)[3][4]。貴族院は2つの異なるタイプの議員を含んでいる。すなわち、英国国教会で最も上級の聖職貴族で構成される聖職上院議員 (Lords Spiritual) 、及び首相の助言に基づいて君主により任命される連合王国貴族と一代貴族とで構成される世俗上院議員 (Lords Temporal) である。[5]2009年10月に連合王国最高裁判所が創設される以前は、貴族院は常任上訴貴族を通して司法機能(英語版)を備えていた。

庶民院は、少なくとも5年ごとに行われる選挙に伴い、民主的に議員が選出される議院である[6]。両院はそれぞれ、ロンドンのウェストミンスター宮殿(議事堂)内にある、互いに離れた議院に置かれる。憲法上の慣習により、首相を含む全ての大臣(ministers)は、庶民院議員であるか、 – あまり一般的ではないが、貴族院議員であるか – であり、これらの大臣は、それにより立法府の各部門に対して説明責任がある。」

―引用ここまで―

これは戦前でなく現在の話で、是非ページの右側に掲載されている貴族院、庶民院の政党と議員数のチャートを見ていただきたいのですが、驚く方もいるかと思います。庶民(笑)院がまあ表の事象に対する政治としては実質的なんでしょうけども、さしづめ大日本帝国のノリです。尤も御本尊は英国ですが。

労働党は2nd勢力ですが、さすが資本論のお膝元、現存する社会主義インタナショナル所属の党です(インタナショナル本部もロンドンです)。日本の加盟は社民党。共産党は大戦期にソ連や共産中国成立の流れの中ですね。

もとい、それが女王陛下の下にある、様に見える。
God save the Queen(”ちょっと待てよ~”のセックスピストルズで知った口ですが)とする国教会の方々も現人神女王陛下の下に位置して議会に一定数いますが、上のインタナショナルさえ彼女の元の一派閥として包含しているような感じさえします。

連合王国の各国政党(ウエールズ、スコットランド、北アイルランド)は少しづつ、女王陛下の政党と別に王国の議会に入っている。凄いです。調べるまで知りませんでした。

王室属領はこの議会の管轄外だそうで、いわゆるTax heavenとして聞く地名が多い。帝国時代の日本の様に、女王陛下の枢密院があり、そちらの管轄でしょうか。
これらと別に、旧植民地はコモンウエルスとして英連邦を組み、54カ国、世界の国土面積の20パーセント、世界人口の3分の1近くを占める。女王が連邦の長で、議長は今はイギリス首相。カナダやオーストラリアにボリス氏が行った場合には2つの立場があるんですね。

ざっくりイギリス植民地出身国の”ほぼ国連”という感じなのかと思います。
香港は返還され、いろいろありそうなパキスタン、ルワンダ等が入っている。そうなのかい。。。という感じです。

日本に翻りますと、もうこれは、明治少し前に、ユーラシア西のデッドエンドのリアルな帝国が、東のデッドエンドの、公式外交以外は基本鎖国の将軍政府を、アジアの近代帝国に作り変えた、という事になるんだと思います。コピーですね。

当時、日本も共栄圏といいながら植民地を同じように広げ、天皇を国王と崇めるようにそれらの地域で強制していった訳ですが、その後ほどなくして調子に乗り戦争に負けて、元の小さい国家に戻った。ところが彼らは基本的にそのままで今日に至るということになる。
マジ!?と私などは思いますね。

日本帝国がイギリス他の小帝国的な植民地だった地域を自国の植民地化し負けた。で独立運動が起こって独立した国も、意外にも英連邦には入ったりしたパターンも多くある。

ここまで、イギリスをそんな風に見ていただろうか、いや見ていなかった、ということを書いてきました。勿論コモンウェルスのガバナンスが表裏でどれくらいなのかという事はありますけども、女王の下に集まってはいるわけです。

ここで、王室と対等以上の関係にあると言われる、ロンドン、シティの存在に言及したい。イングランド銀行を含む。一般的にウオール街と同じ様に語られるけども、橘玲さんのコラム等よむと、行政区としてのロンドンの市長等より、”シティ”のロードオブメイヤーの地位は高く、彼が会談を要請すると、女王も首相も、必ず数日以内に会いに行かなければいけないというオブリゲーションがあるそうです。詳しくは自分で調べておりませんが、これも現在の話です。

この狭いシティって1200年代、マグナカルタの頃からあったそうなんですよ。
ちなみにイングランド国教会が立ったのはヘンリー8世の頃(1509年から在位)です。それよりも古い。

国際金融がどうこうって話はここでは置きますが、その頃から継続してシティは凄い特権を持ちながら、今現在も大日本帝国みたいな、議会の関係ない王室管轄の属領Tax heavenや連邦マーケットをフル活用し、王国、コモンウエルス経営と一体になってビジネスを行っているわけです。

 少し脱線しますと、明治期に長州ファイブって留学生いたよな、と思って検索すると、ケンブリッジかと思ったらロンドン大という学校で、明治元年から32年前の設立で新設校だった。アヘン戦争(イギリスの)アフガン戦争の数年前です。

ところがオックスブリッジは、そこから遡ること700~600年以上前だそうで(笑)全く教育は違うのでしょう。そんな学生たちの中に出来上がるマインドセットは、きっと世界に冠たる大英帝国を我々が運営する、的な官吏マインドでしょうね。

ロンドン大学は、上の様なイベントで植民地地元官吏向けカレッジが、必要になって来て、設立されたんでしょうか。

女王陛下の枢密院だけで400名、また外交も日本の外交と違ってコモンウェルスの運営まで見ているわけですね。そこに所謂MI6があって、内務省にはMI5がある。でシティがある。上の方に行くほど閨閥があるとしても、広大な裾野を確保する人材確保、管理される側の人材確保は必須です。

さらに脱線すると、MI6といえば、ロンドンオリンピックで女王が、ダニエルクレイグとオープニングやってましたけど、天皇と、満鉄調査部スパイ映画のライセンストゥキルを持つヒーロー、といって見れば同じな訳で、これは本来、かなり悪い冗談、ビザールでござーるな感じではないでしょうか。

戻ります。

王室と、そこに貸し付ける銀行、徴税の構図、これは昔は陰謀論の棚にありつつも、最近では割と常識の一端になって来たようにも思いますが、イギリスはおそらく、現在進行形の、世界最大のそれである、と言って良いのではないかと思います。
国教会と王室、シティ。ここに、だれか他の操り勢力の隙間は、そう無いように思います。それが現状もワークしている。

他のエンティティとなると、アメリカがあります。
イングランドの国教会+現人女神のポジションに、”王の居ないリバティ、フリーダム”と建国の父が入っていそうに思います。Godはsave the Queenではなく、bless Americaと言う訳で、戦争の全ては、自由の為の作戦と言っても良い。

国務省主導で、フォーリンサービスがあり、裏にはこのWikiに関係しているとされるCIAがある。ペンタゴン側がNSAですね。シティは。。ウオール街の様にも思えるんですが、やはりアメリカにもある特別区、FRBのあるワシントンDCでしょうか。石油本位、決済通貨としての$でフリーダムコモンウエルスの上がりを得る。

ここで、前回の大統領選を考えると、共和国の基本となる選挙の正当性を毀損して、国務省のビューロクラットの国になっている。フリーダムは”PC”になって、がんじがらめの法制化を行い、相変わらず外国に対し自由作戦は続けている。

外から誰か仕掛けているかと言えば、庶民院的でない、深層国家的(DSですが)イギリスであったりするかもしれません。軍は少し違うポジションで、トランプに近い。

バチカンは、国教会、女王、フリーダムの様な、権威に当たる部分の世界のトップですが、もう少し古い時代にて、やはり宣教という形で広げた、カトリックコモンウエルスとして、世界最大だったのでは無いかと思います。

ロシアは代表的な王室があったけど、中国と同様コミュニズムに破壊された後、いまはプーチン氏というツァーリの代わりが居て、正教も復活。イスラムも仏教も同じ様に付き合う。やはりコモディティをベースにしている(ガスですね)。

そして中国は?ということになるかと思います。自由、宗教が無いまま、巨大になった国として、レジティマシー、権威に苦労しているのかもしれません。愛国を格段に煽ったりした時期もあり、また習氏を「核心」と位置付けてからは、どんどん偉人、皇帝的になっている気もします。ただ、官僚という意味でいえば、世界で一番最初に発達した国でもある。

日本は最初から書きましたが、英国の急造のコピーですね。
途中でアメリカに宗主国が変わっていき、敗戦でアメリカのコモンウエルスになった。ただ、明治期にイギリス王室風に変革された皇室は、曖昧なかたち、社会学的な意味では江戸期も”象徴”だったのでは無いかと思いますが、その様に法が変えられて、一方でサムライ、軍人がスパッと消えてしまった。

受験東大官僚が実質的な属国管理官だけど、”官僚の夏”的なエトスもあった。そしてそれもノーパンしゃぶしゃぶ以降消えたという事なのだろうか、と想像します。日銀はあるとして、イギリス時代から今のSMBC、そしてアメリカに変わった頃は、MUFJ、ということになるんでしょうか。

今は、我が国は、敗戦前に日本帝国のコモンウエルスで荒稼ぎした人々の2代目、3代目が、珍妙にも日本人からするとイミフなそこの国の宗教とべったり結びついて、特権的に稼ぎつつボロが大きく出始め、一方で魂の抜けた官僚の国ということになっているんだろうか、ああ、情けない。

そう思う一方で、各国それなりの権威を持ち、英国が今だに女王陛下の下にあるとすれば(シティとしても女王陛下の政府と一体です。)今だに欧州の王室と同じ目線で付き合える皇室の役割は、実は少し残っているのだろうか。逆にそうだとすると、ある意味戦前の様な守りがない訳で、相当色々な事があるだろうと。

終盤は愚昧な輩の妄想として、ご笑覧いただくとして、この様に、イギリス1国を掘り下げるだけで、かなり視点が俯瞰的になっていきます。

浮世の行く末を占うに、良い作業かと思います。

この辺で。

タグ:UK 女王陛下
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。