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放射線の影響を考える。 [日記]

 世田谷の放射線騒ぎは不思議な顛末となりました。

で、うちにも実はラジウムの線源が転がってる訳なんです(笑
それほどパンチの効いたワザモノではなく、お風呂等に入れると体にいいという奴ですね。天然鉱石と放射性物質を焼成したセラミックを持っています。ちょっと本日は長くなりますが、放射線の人体影響を考えてみたい。

ラジウム温泉というのは、水に溶け込んでガス化したラドンを吸い込むもので、体内で放射線を出しながら崩壊し、それが健康に良い効果があるとされる。
半減期が3時間。実際の生物的な半減期は30分程度。三日くらいで全部排出されるとのこと。

微弱なガンマを直接浴び、一方うまいこと普段皮膚を通さないアルファやベータ線を、固形の線源を体に取り込まず、ガスとして吸収して、内部をソフトに短期に被曝させる方法という感じですね。面白いものです。北投石等は昔から有名ですから、当然それには効果があるわけでしょう。

 そうした、ある意味牧歌的な世界は、今やすっかり有名なアイソトープの親分児玉さんの除染予算要求の号泣演説的シリアスな世界では一変してしまう。プルトニウムの出すアルファ線は、ガンマベータと比べても桁違いに恐ろしいと。青酸カリ!とメディアは呼応する。

アルファ線てのは電離放射線の3つのうち粒子線と言われる物で、紙で遮断出来る。でもその短い距離でエネルギーを出し切るので、体内に入ると細胞への影響が大きいという事らしい。浴びていない周辺の細胞まで連携して死ぬバイスタンダー効果という、粒子線で強く出る現象もあるとか。

プルトニウムの「毒性」は、このアルファ線の事であって、青酸カリ見たいに経口で瞬時に死ぬ様なケミカル毒性は無い。
50%致死率に至るには、0.13グラム相当吸入、もしくは経口では32グラムも飲まないといけない。これは線量と吸収率等幾つか係数を掛けたものでしょうか。
完全人工物だし人体への活用もないから、事故等のサンプルしか無いと思います。
実際は飲んでもほぼ吸収されずに排出される。肺に入っても大部分が押し出され食道に流れますが、残ると程度によりがんの原因になるとされる。

その大変なアルファ線は、ウチの寝室に転がっている鉱石に含まれるラジウムとおなじ。ただし物質としての生物学的半減期が長いそうです。ともかく、致死までには相当に段階があり「青酸カリ」と表現するのは短絡にすぎる。

致死量の毒を持つけど、コブラとヤマカガシくらい違う。シャーと頭もたげてすぐ毒歯で噛み付いてくるヤツと、首都圏郊外にも沢山いて、おとなしく本当に滅多に噛まないし、毒歯もなく駆除の対象にもならず、子供が弄って遊ぶ良き山の友。そのくらいの違いはあるでしょう。

 最近、放射線の人体影響の考え方はしきい値ありと、直線の2通りある事が常識となってきました。
放射線の確定影響は100mm以下では無い。確率影響も例えば原爆の際の調査では、数グレイ以上は即死に近く、それ以下から200mmまでで癌の発生が2倍程度。それ以下では一般レベルと変わらない。むしろ少し平均よりいいくらいだけども、どんなに少なくとも癌の発生に影響がある前提で、直線で公式化したのが例の年間1mm。

そういった話以前から、ラドンは古から世界各地で使われていて、ガンや糖尿等の重篤な病気の人に一定の効果があって、マウスの実験や、人体の調査の論文を見るとSODとかGPXとか対フリーラジカル酵素の数値が上がると言う事です。所謂ホルミシス効果と言われるもの。

保健医療施設のあるバドガシュタインと並ぶラドン療養地の三朝温泉の住民調査で、平均よりかなりガンの罹患が少ないデータもwebで見ました。肺がん等は確か一般の半分くらいしかなかった。
一方で、ラドンはアメリカの鉱山労働者等の肺がんの原因だと言う調査がある。しかし多量の粉塵を日常的に吸入し職業病として肺がんや呼吸器系の疾病は常識的にも知られる所で、少なくとも複合要因に思える。そのアメリカのボルダーの鉱山跡自身が3大ラドン療養施設の一つですね。

世界には元々の高線量地域がいくつかあって、放射性物質が土地に含まれていて、その土で作った建材の家に住んでいる地方とか、自然放射が高い所がありますが、いずれも平均と変わらない。
台湾では、コバルトが鉄骨に混入してしまったという驚愕の事故物件(笑)団地があって、平均50mm/年、確かのべ1万人近くが長年浴びていた激しい例がありますが、その健康調査ではむしろ良い方に振れている。

これらの事実を見た時、確定影響が出るまでのレベルの線量は必ずしも悪影響と言えないという考え方、これは真っ当な説に思います。
直線派の人は逆に何で影響が出ないか説明しなければいけないように思う。

最近では低線量被曝を癌治療に使っている。
ガンの放射線治療というのは、全身に浴びたら致死量寸前の確定影響がある一桁グレイの線量を患部に投入する。その前に一旦低線量を全身に浴びせると、生存率がぐっと上がる。50%から85%に上がったデータがありました。
動物の容赦ない実験だと、もっと顕著。低線量で放射線に対し、適応体制を取る体の仕組みを既に西欧医学の医療に活用している。

もしかすると、ラドンの効果にも関係しているかもしれないのが、上で触れた粒子線の影響特徴、周囲の細胞も巻き込んで殺してしまうバイスタンダー効果というもの。
逆の見方をすれば、線が当たって遺伝子異常でアポトーシスが効かない状態になった細胞を、周囲の健康な細胞が一緒に死んで癌リスクを囲い込んでいると言える。つまりフェータルな影響を除く生体の素晴らしい安全装置と考える事が出来る。

放射線生物学では、放射線のDNA損傷の修復を行う原因遺伝子が支配しているタンパク質群が、実は細胞周期を全般的にチェックしているシステムの一部である事も判明しているそうです。つまり、放射線影響に対するシステムは我々の遺伝子に結構なパターンで織り込んである様なのです。

 最近、ようやく線量計が安くなって、普通に定価の3割引とかで売られる様になってきたので、一つ買ってみました。パンチの効いたデザインにキリル文字みたいなのもちょっと欲しかったのですが、放射線医療や原発作業者が使用している積算主体の、信頼と実績(笑)日立アロカのペンタイプの物を購入。2万4千円くらいでした。

で、とても小さい良いサイズなんで、日々持ってあるいてます。
純粋にガンマ計測の値のみですが、大体家周辺で活動していると、一日積算で1マイクロ程度、通勤がらみで東京にいく時は多い時は3マイクロくらいの時もあります。天候や場所によるんでしょう。
随分前にバイクで原発20キロ周辺を半周したりしているおっさんの私は、現状の線量に恐れは無く、知りたいと言う欲望でそんな事をしているのですが、積算されていく被曝量を見ているうちに新たな実感を持つ様になりました。

結局我々は、何がなくともずっと浴びているんですよ。放射線を。ゼロになる事はなく、これからも上下あるでしょうが浴びて行く。それが地球と言う物でそこに住む生物というものだなと。

放射線だらけの時代もくぐり抜け生物は進化して来ていて、遺伝子にはやはりかなりの準備があって、線と量に応じてシステムが発動されると言う事だろうと思います。
ゾウリムシは、放射線遮ってしまうと活動が鈍ってしまうのですが、おそらく人間も大きい意味では似た様な物でしょう。カリウムも自前で取り込んで使用しているし、ある程度線量を前提とした作りになっている。

 最後、ここまでなぞって来たような流れで、自分なりの放射線と発ガン率の考え方をまとめてみたい。

放射線に対する人間の適応性は相当高い。これは確実な所。正直言って、化学物質等の方が放射線より遥かに癌の発生に直接影響が大きい様に思う。
急性被曝で死ぬすぐ下のレベルでさえ、ダメージはあるけども癌発症率はそれほどでもない。

とすると、諸々細かい条件は置いて、放射線と発ガン率の関係は、

●確定的影響が出ないレベルの被曝は、細胞の代謝サイクルで一般に起きる、異常発生率と基本同じである。

●確定的影響以上~致死量までの間の被曝は、線量に応じ、細胞のアポトーシスと新たに増える代謝サイクルが増加するが、発生率は変わらない。一定期間当たりの代謝の総量が上がるせいで、発ガン率が見かけ上がるだけ。

ぐらいの物だったりしないか??と言う事です。
ヤバいですかね(笑)全くの素人の1意見。怒らないで下さいね。

この考え方では、1マイクロで泡吹く程、神経質になる必要はない。
もちろん身体影響はあるし、確率も微増するのでむやみに浴びない方が良い。
年間しきい値としての設定は、まさに確定影響が最初に出るレベルの100mmあたりがいいのではないでしょうか。
半分の原発の作業員の基準の50mmでもいい。後者なら一杯管理データがある筈。それ以下なら、自分的には問題はない。

正直、一生懸命に足りない頭で頑張って考えて、ここまで流してみたんですが、結局は山下教授が言ってる基準にたどり着く。そうなると、お任せ出来るなと思う訳です。

お前毎年50mm受けてから言え!とお叱りを受けるでしょうが、実際毎年病気も無いのに、人間ドッグで何十ミリも受けています。

 おまけですが、線源物質の吸入と言う点でも、言いたい事がある。
とても簡単で、効果があるだろうと思う事があります。出来ていない大人は勝手にして下さいという感じですが、

なーんにもいらず出来て、しかも放射線の話等なくても、昔だったら当たり前の事。子供に鼻呼吸の癖はつけさせているでしょうか?

マスクをしていなくても、喉に至る前に、排ガス成分もインフルの菌も、つまり当然放射性物質も5割〜8割型、鼻汁かハナクソとなって取れます。
あんまり書いてるの見ません。

特に心配な、原発周辺地域のおかあさんは、幼児にはずっとおしゃぶりくわえさせて居ると、安心ですよ。インフルにもかからないし。

さて偉く長くなってしまいました。この辺で、
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