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(当然なんですが)激しくオススメ!「ショック・ドクトリン(邦版)」 [The Shock Doctrine]

 地味なほったらかし当blogですが、先週恐縮ながらコメントを頂いたりして、PVもあり、はてさてと。管理画面を見ると、twからのリンクが一杯。

リンク元踏んでみたら、辻井さんと言う方がショック・ドクトリンをプロモートする意味で拙blog紹介して下さっていた。真意を汲んで下さってのリンクで有難き事。何度書いたかしれませんが、皆さん是非!「ショックド・ドクトリン」お読み下さい。

と言う訳で、私もショック・ドクトリンの邦訳読んでみました。
どう訳されるのかという興味と、勧めまくっていた自分が内容大間違いしてたらチョー恥ずかしい(笑)ので確認と、後はご祝儀的な心情もあって発売日に上下巻買いました(チョット高い。。)。
まだ一回ぱっと通し読みをしただけですが、かなり詰めて誤謬の無い様に進められた翻訳プロのお仕事と感じました。

私の様なTOEIC強制受験に悩む中年サラリーマンが偉そうにいう話でもないのですが、ネイティブの人がこう読むのだろうと思う原著の印象と、正確に訳そうとするとどうしても解説、評論本の様にならざるを得ず、邦訳との印象の違いは出る。

アングロアメリカ人が生きている常識、使う言語の動詞名詞のズレだけでなく、あちらの文化、筆者や版元が想定してる、向こうの読書人が持つリベラルアートに基礎をおいたリテラシー、その人々が触れているであろう生活と、時代感、頭の中の関心事と言うもの。これは全く同じ時期の日本人とは違う。
特にこういったテーマになると、日本人がかなり苦手な部分で、外交関係に大きく左右されるリアルな政治経済の状況を、ある程度絶対的な基準の学問的知見を持って見る事ができないと、大変な作業になるだろうと思う。

それらを一つ一つシーケンシャルに確認していかないといけない状態で翻訳するとすれば、膨大な作業。世界のベストセラーになって何年経ってんだー版元あっためてんじゃネエゾゴルア(笑)とか3年騒いできた訳ですが、まっさらな状態で進めるには大変な事。
ここに出ている題材の一つ一つでさえ理解し、意味を知るには大変ですが、それを通史として、ドクトリンの糸を抽出する訳ですから。

このあたり、そういう視点を今最も日本で養われている副島先生や弟子筋の方が監修されたら、スムーズに進み、+αに力を割けて面白かったのではと思いますが、こればっかりは版元に依る。それをおいても立派な邦訳です。

邦訳では除かれていたようですが、
謝辞には、テーマや専門領域での協力者、フィールドでの協力者の膨大な名前が7ページに渡って続いています。こんな本をモノする事が出来たのは、これらの膨大な協力者達の世界的な共同謀議、陰謀(笑)だと書いてました。
ナオミさん自身経済等門外漢だし、膨大な「本の為の村」状態の協力者のおかげでやれたと。

訳者の幾島幸子さん、村上由見子さんにおかれては、まさにそんなナオミ・クラインが、専門家で無い立場で著作を物にして行った過程を、他言語で追体験されたことになり、大変な翻訳作業だったろうと思います。拍手を送りたいと思います。

と言う訳で是非読んで頂きたく。
結構日本語の本としては固いので、大部の通読に疲れるかもしれません。同じ版の本の平均より値段が高い事もあって、上巻でお腹いっぱいという状況も想定される(笑)

そんな時に、当blog、翻訳がなくてヒイヒイ言いながらも、その内容の重要ささに読み通さざるを得なかった日本のさえないオッサンの原著の印象や、肝心の我々日本でどう言う事になるのかつらつら考えた事等のエントリでも、箸休めにご笑覧下さい。

と言う訳で、当然オススメ!です。
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