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取り戻していいもの、悪いもの。 [政治]

日本を取り戻すというコピーを目にすると、誰が?何を?と思ったりするんですけども、戦略として、なるほどなと先日思った事がありました。

知人からあるプロジェクトの投資の相談があり、聞けば結構キャッチーな内容で、一般ピープルなりに、ダメ元で知り合いに持ちかけている最中のことです。
企業の財務状況を把握しているのは、会計事務所な訳で、聞けばやはりその筋の紹介パターンも割に有るらしい。そこで人生的に大先輩の知人の会計士の方がいたので聞いてみた。
沢山クライアントを抱えている訳ですが、想像通り、こんなご時世によさそうな所は無い。それは判っていた事ですが、付随して、極当たり前の様にその方が言った事、これにはっとしました。

そのプロジェクトは自治体が後援に入っているのですが、その首長は旧政権党ではない。で、その方がごく普通に、「また自民に戻ってもらって夢をもう一度という連中が結構多いから、これ言うとちょっと賛同得にくい」とさらっと言った。

オーナー企業の多くは、特にローカル、BtoBである程、日々商売の契機は戦後体制の「先生」の利益誘導の環境下で掴んだものでしょう。

その「先生様」に任せ続けて、この失われた20年、生き残った企業群は苦しめられた訳ですが、そのうち都市部無党派、地方の農家、このあたりがもういい加減にしろとなって政権交代となった。
属国の悲哀で、結局党内クーデターを起され、官僚政策推進党に総入れ替えで、悲惨な国家運営状態ですが、ある意味そんな意味合いは関係もなく、とにかく、旧政権等の先生しか頼りに出来ないローカルな企業群がどっさりと存在している。
このblogに書いている、国民主権等というコトゴトなんて、彼らには刺身のツマにも成らない訳で。

いろいろ考えると、グローバリズムと新自由主義的な親米ポジションで官僚主導体制というのは、民主党に再配置された。
一方、伝統的なアメリカに従いつつ可能な範囲で自立的な外交みたいなポジションは自民よりもさらに存在出来なくなった印象がある。小沢、鳩山は徹底して叩かれて、最後は出ざるを得なかった訳ですから。

なので、民主が潰れてくれている今、自民が、民主ダメだったでしょう?前より悪かったでしょう?と呼びかけるのもあるんでしょうが、その点では多くの人は出来ると思っていないし、肝心のローカル企業のオーナー達は特に関心も無い。関心有るのはネトウヨくらいで。

実際は、利益誘導をもう一度!と、まだ生き残っている多くの自営、ローカル企業の人々が想起できる、各地選挙戦で使いやすい、そういったコピーなんでしょうね。
そこはもう、都市型サラリーマンが思う様な是々非々とは、全く違う力で動いていると言う事実を感じた瞬間でした。

この2つがダメで、第3極というのが出る訳ですが、それは本来、生活が合流した未来な訳ですね。

ところが、このタイミングを利用して、ハシズムとネトウヨと昔の右翼の受け皿みたいなのが、まさに湧いて出る。

昔の夢をもう一度のオヤジさん達、
   +
若者貧困層
   +
ネトウヨ、旧右翼

で、改憲の端緒につきかねない。
やはりというか、アメリカがアジア地域の紛争を創造する契機として、活用する意図があると聞きます。
もちろんそんな動きには反対であり、大方の人はそうな筈で、皆よくよく考えて投票して頂ける事を祈ります。

 付随して言えば、戦争ってのは大変な事だと改めて思い至った事がありました。それこそ右翼なら必読の、江藤淳の「閉ざされた言語空間」を最初から読み直しているのですが、ある部分を読んで慄然としました。何かと言えば、アメリカの日本本土侵攻計画です。

---ここから---

当時統合参謀本部で立案中だった日本本土侵攻計画は、全体としては”ダウンフォール(崩壊)”作戦と呼ばれていた。”オリンピック”作戦はその第一段階を形成する物であり、昭和二十九年(一九四五)十一月一日を期し、クルーガー中将の米第六軍をもって南九州に上陸作戦を決行する、というものである。

この作戦で第六軍を構成する各部隊のうち、第一軍は宮崎に、第十一軍は志布志湾に、第五軍は薩摩半島西岸の串木野付近に、それぞれ上陸する事になっていた。
 第二段階の”コロネット”作戦は、昭和二十一年(一九四六)三月一日を作戦実施日とし、直接関東平野に大軍を上陸させて一挙に首都東京を衝こうとする作戦である。
すなわちアイケルバーガー中将の米第八軍は相模湾に上陸して熊谷と古河をめざし、東京を背面から孤立させる。これに対してホッジス中将の米第一軍は九十九里浜に上陸し、兵力を二分して一隊は一路東京に進撃し、他の一隊は房総半島を南下して東京湾口を扼し、横浜に進撃する米八軍の一部と相呼応する。
いうまでもなく、この両作戦実施の為に集結する部隊は、有史以来最大の強襲上陸部隊と成る筈であった。

---ここまで---

今はアメリカと戦争した事を知らない若い人も多いと聞きますが、降伏が行われなかった場合、このように淡々と作戦は続いた。

ここも、東京大空襲の3倍の爆撃の密度で更地にされた土地柄ですが、日本では地上戦は沖縄しかなかった。
上のコロネット作戦というのが実行された場合、地上戦、悲惨さを語り継がれている沖縄戦の惨状、イラク戦争と惨状が、相模湾から、私の地元を過ぎ、北部へと展開されていくことになった訳です。
それは是非も無く、グローバル企業のビジネス戦略の様に、淡々とプランニングされて、2枚3枚と続いていき、われわれはすり潰される様に死んで行くだけです。

そのような事は、普段は考えるものではないですが、うかうかと乗せられた結果はそこに行き着きかねない。そう思ったので、書いておきたいと思いました。

本物の保守が、その道を選ぶ筈はない。

このへんで。


タグ:選挙
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