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The Shock Doctrine 関連の転載8 [The Shock Doctrine]

2009年04月29日21:59
「The Shock Doctrine ラストスパート2。」
の転載です。
 
 インフル禍、M6の地震、麻薬戦争。
これ日本ではなく、冒頭に書いたメキシコの事。4月あたりのメキシコは、ご存知の通り、今に至るインフル含め大変な騒ぎだった。

当時のメキシコの状況を当時調べて、3本ものにしてあるのでいずれ転載しますが、武装麻薬組織の効率的な弱体化につながる、小口麻薬の合法化の決議はあったけど、選挙があった訳ではない。
しかし政治状況としては、似た様な状況があった。

前回のナオミ本のあらすじの様に、少し前の政権交代後、メキシコは脱米経済圏側に入ってアメリカと距離をおいた。オバマ就任と共に、麻薬の件で働きかけ、南米サミットに呼んだのがメキシコで、そこに民主のオバマが訪ね、インフルドカーン!という流れ。

状況的に相似した所がありますね。
メキシコを調べた際に実感したんですが、大麻は家庭菜園て感じですが、麻薬、覚醒剤は、言葉を選ばないと行けませんが、大きな各方面の了解がなければとても製造販売出来る訳がない金額のビジネスです。
概観すると国の政権が変わる際には、汚職や裏金含め、必ずいろいろあります。政治はやはり暴力装置と繋がっているので、その構成が変われば大騒ぎだし、ネガキャンの情報戦でリークもある。だから出るんでしょう。

地震も良く似た様なタイミングで起きます。
イランと核問題で、IAEA議定書に批准を迫られた時期と大地震、オリンピックで世界中の注目が集まる際の、チベットとウイグル、モンゴルの3大紛争と四川の大地震。
東海の地震と台風が重なってきたばかりですが、そう考えると政権交代前夜の我々は少し怖いですね。兆候も何やらあるようです。


◇◇◇
(転載はじめ)
メキシコの状況変ですね。

インフルエンザと、地震。まさにShock doctrine の格好の餌食。あらすじを載せている最中に、ちょっとタイムリー過ぎ。

中田さんによれば、テキサスとメキシコが、国境挟んで麻薬に関して厳しく対立している最中という状況があるらしい。テキサスの親玉はブッシュ一族ですね。一方オバマ側とメキシコは近いという、軸もあるようです。
オバマの時に紹介した、猿谷さんの黒人解放史(これが、あれから数ヶ月経って、再販されたんですよ!)にもあった、東部と南部の対立がハッキリして来ている。南北戦争時代の構図が再燃といった感もあるようです。

騒ぎはオバマがメキシコに居てすぐ後、一方キッシンジャー、D.ロックフェラー、ジョセフ・ナイとか、東部陣営のお歴々が、皆三極委員会で今日本に来てる。インフルエンザと言えば、ネオコンは防疫を民営化して、彼らが握っている訳ですから重要なカードの一つ。舛添も、麻生も、それ買わされるのに、金に糸目は付けないなんて言ってますね。お前の金じゃねえぞ。

 さて、The Shock doctrineのあらすじ的には最後の回。

ショックの防衛策、コントロールされない様にアメリカの影響力を廃し、市場価格に国を破壊されない様、バーターベースの貿易圏を作り、そして最後IMFに肘鉄食らわした。
その後南アフリカでも、下層民達がシカゴの受け皿になっちゃってるANCを無視し始める。中国はやはり情報統制が厳しいから、あまり派手には報道されませんが、公式な資料で年8千件のデモ、反対運動が起きる。おおよそ見積もると、参加者は4百万人に登る。国ですねもう。

この辺、中国のオリンピック前に良く書きました。
チベット、ウイグル、モンゴル自治区の話、そして地震もあった。これを抑える為に、ほんとは酔っぱらうと日本語で黒田節を歌ってしまうという噂のある江沢民が、「愛国」戦略を取った。中国中に、いかにもエグイ抗日記念館を作って、官主導で観光バスで連れて来て半日デモを煽って、そちらの報道でマスコミを満たし、視点を変えさせようとしたのだと今判ります。

本の冒頭は、洗脳の話しだった事は、覚えていると思いますが、グアンタナモや、アグレイブのみならず、拷問、尋問のエキスパート達の仕事の要諦として、心と体を完全隔離するという事がある。そして、混乱、恐怖、一切の説明をしない、そういう事によって人の心を壊す。記憶を除去して真っ白に洗脳する。

イラクでも、抵抗せず撤退するイラク軍を皆殺しにした後から、本当のショック療法が始まった。
雨の様に無差別に爆撃、攻撃した後、夜に電気や電話網ライフライン一切断って、パタッと止める。
なんの情報も無い中を、たまにいきなり軍用車の走行音と、発砲音、悲鳴だけが聞こえ、町中が恐怖におびえる。夜が明け、いきなりいつ止むとも知れない雨の様な砲撃、爆撃。そしてまた声を立てられないような夜が来る。一方で心理的なよすがとなっている歴史や宗教的な物を徹底的に破壊する。

これは、髪もヒゲも剃られ、裸で立つ事が出来ない窓の無い、明かりも無い狭い箱に閉じ込められ、突然外にマスクと拘束衣かぶされてだされたと思ったら、性器に電極をつながれて電気ショックを与えられ、水に漬けられ、またいきなり独房に戻され、その間一切会話も何もない、これが、不定期にいつまでも続いて、心が壊れるのと一緒です。一切状況が判らず、突然の苦痛が無作為に与えられる。それから自分を守ろうとして、人は自壊してしまう。

昔テレビで見た、なにも喋らずえへらえへら無邪気に笑って首も座らない孤児の子供達を思い出す。本当に偉い事に日本人の坊さんのボランティアが面倒をみていたのですが、これは、砲火の下で、心が壊れてしまったのです。

実際の大型機関銃、迫撃砲、戦車の砲撃、ナパームの爆撃を見た事があります。
実際の戦場の音というのは、我々が映画で見ているような、シアターで見て聞いているようなソフトな物ではない。大型の機関銃の発射音だけで、神経に障る耳が麻痺するような高い金属音がします。そこには、自衛隊や米軍の家族が沢山来ていて、最初の戦車の一発で、会場の全部の赤ん坊が泣き出し、ティッシュ等を耳に詰めてやって下さいとアナウンスがあった。

弾着地点はそんな物ではない。迫撃砲が同時弾着する当りは遥か遠くなのですが、ドパドパッと地面が吹き飛び空気が揺れる。一発だったら気絶も出来るでしょう。死ねれば楽です。
瓦礫の中で、家族の死体が転がっている中で、あれが延々と続く。へビー級のボクサーに前後左右から殴られ続け倒れられないような、神経を直接叩かれるような、それこそ電気ショックの状況に、あの年端も行かぬ子供達はおかれて、神経が耐えられずに、外界を遮断してしまった。
思い出しただけで涙が出る。

戻ると、一番かれらが業務上心がけている事は、いかなるコミュニケーションも採らせない、それどころか、いかなるナラティブな事もさせないと言う事です。
同じ運命にある人の繋がりが出きた瞬間、人々は結束し、耐えます。
互いを見る事で、自分が誰であったか思い出す。そして情報が交換されてこれから何があるか予想できたり、状況を把握されてしまうと、全ての拷問ツールが使えなくなる。説明のされない恐怖や混乱では無くなってしまう。拷問のショックが効かなくなってしまうのです。だから兎に角知るべきです。我々も。

そして、2006年、イスラエルに猛爆を受けたレバノン。
イラク戦争に反対し解雇された、天木さんが大使だった国です。当時最大の借款を受けていた上に、さらに900億円は復興に必要だという話しになった。
07年1月にパリに13カ国が集まって、復興策を話合う。
当然の流れで、通信等民営化、石油価格up,パブリックサービスカットダウンのシカゴ勝利の方程式ですが、ライスも民主国家であるならば、施策を受け入れなければならないと宣い伝える。プロパガンダする。

これに、散々ショックドクトリンに従いやられて来たレバノンの人々は、結束して反対した。
政党が沢山出来て、その一つがヒズボラです。別にテロ組織じゃない。社民党みたいなもんです。住民コストを上げるばかりのボストワー・ディザスター・キャピタリズムに反対だと、デモが起き、座り込みが起こった。

以前の15年戦争で、弾痕だらけの瓦礫の街になる訳ですが、暗殺された資本家の前首相が、シンガポールにしようと、街の中心を全部ブルドーザーでならし、高級マリーナにホテル、バージンメガになんとかバックス(笑)とやった。
道が良くなって喜んだ人々が、自分の昔の家の前に行くと、高級ホテルになっている。全部勝手に外資に売られてしまった訳です。しかもさんざ書いて来た様に、その復興費用は、そう、借款として税金で国民が払う。

それを皆は当然覚えている訳です。
こっちはスタバでサンドイッチでも食ったら1週間文無しだと。

そんな中、ヒズボラは結構偉くて、弾痕だらけ、電気も無い貧民街のど真ん中に本部をおいて、そうじ、ゴミ収集、警備なんて始めて、人々が集まった。
あの空爆で破壊された世帯に$12000ずつ配った。誇らしげに配っているニュースが懐かしいですね。これカトリーナで、被災世帯に政府のFEMAが配った額の6倍なんです。
そして秀逸なのが、復興を自分らで初めてしまった。海外のNGOなんざいらねえと。
ローカルの建設屋に、スクラップの金属類全部もってっていいというバーターで依頼する。1500人の技術者とボランティアで、いきなり復興が立ち上がる。借金漬で闇金に沈められたような様相の、イラクと天と地の差が生じる。イランのサポートを頼んでいますが、それでも基本はチャリティ、相互扶助の精神でやっている。
海外の再建チームと独裁政権の官僚のオルタナティブな復興モデルです。

ここで一旦切ります。最終章、後半へ。
日を跨いでアップします。あと一息。

◇◇◇
(転載終わり)

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