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The Shock Doctrine 関連の転載 9 [The Shock Doctrine]

2009年04月30日00:55
「The Shock Doctrine とりあえずの最終章。」
の転載です。

稚拙なblogにおつきあい頂き、本当に有り難うございます。

SNSで、日常の話の合間に、ちょぼちょぼこう言った事を書いていたのですが、バラバラに書いた物を整理して何処かに置いておこうと思いました。

過去記事のストックが無くなって以降の事はあまり考えてないのですが、
今後も、纏まって書いた物上げて行くかも知れませんので、
よろしかったらご覧下さい。

The Shock Doctrine あらすじとしては最後の回となります。
◇◇◇
(転載始め)

そしてスペイン。

ここもテロが有りました。通勤電車でテロがあって、200人以上亡くなった。
バスクの独立運動の連中が首謀者とされて、時の首相は、バスクを攻めて、ナショナリスティックな独裁政権色を強くした。
しかしながら、フランコ政権時の痛い記憶は、ショックによっては消えなかった。 人々は平静を即座に取り戻し、ファシズム的な方向は民衆に忌避されて、次期選挙でアズナールは敗北しました。

津波でも、速い復興に成功した地域がある。タイです。
政情に利用されて、それこそ被災者が腎臓を売るような状況に陥ったインド、スリランカ等と違って、たった数ヶ月で復興したのです。

住民がやった事は、まず、キャンプのプランを断った事。
沿岸に住んでいた、シージプシー含む生き残った漁民達は、結束して土地の明け渡しを断って、その足で自分の土地に行き杭を打った。

家族を失っても自分の人生はこの土地に賭けると。ジャーナリストが邪魔で、政府側は住民を追い払う事が出来ない。
結局交渉の結果、一部を提供し、学校、博物館、マーケット等とし、ほぼ先祖の土地を取り戻した。

その後、多くの建築の学生がボランティアに参加し、コントラクターのプレハブでなく、文化や土地に合った、洗練された住居があっと言う間に再建された。
政府も後には「人々が自分らの手で復興した」と声明し、各地から、その復興の実際をリサーチに人がドンドンやって来る。

そしてアメリカからは、あのカトリーナの被災者達が学びにやってくるのです。
そして「我々は待 ち過ぎた。自分らで取り戻すのだ」と、決意も新たに、ブッシュの reinvadingに反対し、活動を始めてゆく。


 黙示録的に更地化し、頭だけで夢想した理想国家を運営しようとする、何時でも離脱出来るシカゴ信者達、
それに対するローカルからの復興の動きは、本質的に、そこから逃げられない自分達自身の混乱の中からどう立ち上がるか、すでに歴史、文化、記憶のよすがが破壊されて、なお生きねばいけない所から始まる。

スレート板の様にまっさらにされた場所からのフロムスクラッチでなく、回りをどっさり覆っている記憶や歴史の破片からのフロムスクラップからスタートする。

Disaster capital complexが、電気ショックのボリュームを上げ、経済を突き落とし、増え行く抵抗勢力を吹き飛ばすべくと言った事をいくら続けても、現地からの復興の動きという物は、ファンダメンタルな議論、対立の構図から一歩抜け出て、その先を指し示す。

自分たちが生きるその場において、今直面している必要性のみに徹底的に集中し、生きるコミュニティに根ざし、自からそこに残っているものを手に取り、直し、補強し、より良く、同等にして行く。そうした中で、人々は次のショックが来ても復元できる力を、自らに組み込んでいる。

最後はそんな感じの文で、Naomi Klineは、こうしたCommunal recoveryを、 Disaster capital complexのアンチテーゼとして提示し、この長いShock doctrineをあぶり出す、彼女の試みを終えます。


いやーちょっとさすがに疲れた(笑

 馬鹿かと思いますが、英語力も無いのに、重要な本だと思ったので、読む人が一人でもいればと思って、この所休み潰して書いて載せました。
自分が思った事や、このフリードマンについてなどは、あとがきとして、また別に書きます。もし読んでいる人がいるとすれば、どう思ったでしょうか。

今となっては、イタリアが今回の大地震で、アメリカのニュータウン建設を断ったというのは、英断だと思いますよね。一方メキシコは今危険な状況にあると思うので、 政権はどうなっているのか気になる。
南米最大のブラジルの車市場が販売回復しているというニュースも、何をか言わんやです。

 
 そして我々を振り返ると何が見えるか。

湯浅さん、雨宮さんが頑張っていますが、「反貧困」、運動ってのは、それこそ世界中で言われている、anti-povertyの直訳、耳タコワードなんですよね。組織出来て、あのコンセプトで打ち出したのは、ベースモデルがあった。
仕事があっても民営化の外資の下請けで、基本の公共サービスも受けられない状況は、世界中で起きた。U2のボノとジェフリー・サックスはいいのか悪いのかしりませんが、絡んでいたあたりがの主旨も、良く今となって判って来る。

お隣韓国は10年前に為替振り回されてIMFにやられ、失業率は跳ね上がり外資に買われまくり、一家心中だらけの時期があった。いまでも若者は就職できず、雇用は派遣ばかり。一回派遣に入ると正社員にはなれない。平均給与10万円の所謂”88万ウオン世代”と言う奴です。かれらからすれば、日本で動き出たなあと見ている筈。金大中時代が、小泉竹中時代に当たるようで、売り渡してしまったんです。その後はナショナリズムが強くなった。中国は本文中に結構書きました。

この本は中国、韓国では訳されているんだろうか。

我々は、(笑)でなく、本当に笑えませんか。世界的な事例を何十も見ちゃった後の我々としては。

らいおんはーとでしたっけ。その時代。
民営化、改革、痛みに耐えろと、結果マルチナショナル、グローバル企業、金融が儲かっただけだったのは、世界の皆さんと同じ事であった。

そして、どの例も必ず現地派遣傀儡ボーイズがいましたが、留学して帰って来た奴は誰だったか”竹なんとか”か。邪魔で葬られたのは誰だったでしょうか。まあ散々書いてるからいいか。日本はそれでも金があるけど、アメ債で保証人になってしまってる。これからの崩壊に地獄までつき合う事になるのかな。

民営化の言いなり政権のあと、経済が地に落ち、嫌韓、嫌中ムーブメントと相俟って、小泉氏後半から、阿倍氏の時代まさに揺り戻しで定石通りのナショナリズムが来ましたね。

福田はよくぶらかしを使っていましたが、軟弱だと言われて、また揺り戻し保守政権です。制度設計、プログラムを作らず、死に体でバラまいて人気とろうとする。
これからの外交変化、社会政策的な方向を担う筈の民主党の党首を、警察、検察力で、法的手落ちも無い中で、各マスコミに罪人の様に書かせ不当に貶めて、抵抗していると。

そんなステイタスだなあと。

流れをみれば、近隣地域とは協力すべき。
各国融通し合って、自分らの地域を守る事が肝要。
こういう事を書くといわゆるネトウヨに叩かれますが、これは相互扶助という意味合いであって、ソブリンを互いに侵す様な事は当然ダメです。一体ではなく、外交でという事。

中国、半島に過剰に反応する事は、本で見て来た通り、復興の手前で良くある事なのですが、そういう人が全く忘れているのは、彼等が懸念している意味でアメリカに対して骨の髄まで食い込まれているという事です。

むしろ、アメリカが逆にいくつかのアジア宗教団体や、在日のアジア団体を煽りに活用しているくらい。何十年もアメリカの属国でいた為に、それが当たり前になって判らなくなっているのだろうと思います。

そこまで含めて、やはり保守、親米保守でないとダメだと思う人々はまだ判りますが、そういう事さえも見ずに、夜郎自大にアジアの盟主がとか、日本は中国に負けてしまうとか、今だ言ってるような人はダメな訳です。

そして世の中は大恐慌に入って、これからまた、もっとヒドくなる可能性もある。
一昨日でしたか、泥酔中川氏の横で必死に答弁していた、日銀の白川さんが、景気が戻りつつあるかとマスメディアに出だした時に、講演で良い事を言った。ホントの景気の浮揚でないものに、躍らされない様にと。
フリードマンはまさにマネタリストの長でもあると言う事でしたが、G20で世界的に金融操作の時代は終わり、財政政策一本、みんな植草さんになった(笑
(減税や再配分機能の正確な見直しでなく、増税とジャブジャブの恣意的な企業へのバラマキに向いて行っているので、厳密には植草さんと違いますが08・27)

副島さんが書いていますが、ノーベル賞のクルーグマンは、インフレ目標を定めた量的緩和を日銀に求め、のろのろ福田式というか、日銀がやらなかったので、バーナンキと供に、徹底的に愚昧な連中とバカにしてきた。で、先日、アメリカの自分らもそうなってしまい、日本に謝罪した。

昨年4月に書きましたが、そういえば日銀総裁決定時もすったもんだありましたね。
これ以上空席が続いては状況は国として問題だと民主党を批判し、アメリカ並みに速い対応を行う総裁が望まれるとか、マスコミは民主ネガに煽った。白川さんを日銀総裁につけ、 アメリカ、外資の手下の財務省出身者を外すべく踏ん張ったのは小沢でした。
白川さんは実は正にフリードマンのシカゴ大なんですが、それは竹中がハーバードのケインズベースでありながら、新自由主義の走狗だった事もあるわけで、問題はどう使うか、振舞うかです。

日銀生え抜きで日銀理事、教授という経歴なんですね。それが2月に書いた様に、中川泥酔状態を挟んで、無視の篠原財務官、頑張る白川さんという絵面になる。白川さんは状況を良く見て、下手に弄らない。

そんな事も今や良く判ってしまう。
だからこの本はホントに速く出した方がいいと、何度書いたか。
G20の行方や、小泉の沈没からすると、そろそろ出るのかもしれませんね。版権持ってる版元さんは塩漬けにしたら、マジで怒りますよ。

ああつかれた。
取り合えずNaomiさんの瞳と俺のあまりにチープな英語力に乾杯(笑
様々な事を考えたので、書きたいんですが、詰め過ぎで体調も悪く、ちょっと暫く書き物お休みするかもしれません。

何分ヒマでもない仕事の合間にしこしこ書いた物、間違いその他沢山あると思いますので、ご容赦ください。

ここまで読んで頂いた人がいれば、ホントに有り難うと言いたいです。
では。

◇◇◇
(転載終わり)

ちょっと息切れ気味に終えてしまいましたので、次回その後思った事、解題めいた事を載せたい。
それで一旦おしまいにしようと思います。

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