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今日の社説と、「国家の罠」。 [政治]

さて。今朝の日本の大新聞の各社説。

卓越した見識に基づき、ジャーナリズムの歴史に裏付けられた論旨は、各社一貫して「タンス預金は国民を敵に回す極悪な所行」と(笑)いうものでした。

常に小沢の正式な声明文は、マスコミに全文掲載されにくいのですが、それは探して読んでみて下さい。
しかし鳩山の話も、小沢の書生さんの寮建設に自腹切るのも、殆ど美談に近いんですがね。自民みたいに政財官マスコミが長年癒着してないからきっと大変なんです。

西松、水谷のOBは、既に別件含めて、検察の用語で言う「自動販売機」になっていると思われますので、検察リークで出て来る自白に全く信憑性は無いと思います。しかし、献金していたとしましょう。
その偽計の疑いがあったとして、それは、修正して何がしか、罰金なりで終わりです。で、その献金を政治団体の秘書、書生の宿舎用に使うなんて、収入の無い若造が政治を志して入っていく中で、政治団体へのサポート目的に合致した、本義に近い、真に素晴しい事じゃないですか。全く誰も書かないですが。

それを国民が選んだ政府の議員を国会開催前日に無理矢理な逮捕をし、上のような目的で使った金を無理矢理ロンダリングに結びつけて、マスコミが協力し、過剰に汚れた政権の印象を擦り込む。やはり民主はダメだという事を擦り付けようとする。

理由は、謝らないから、辞めないから。
これはむちゃくちゃで、懐かしい言い方をすればマッチポンプ。殺人の事件を狙って、別件逮捕して、別件逮捕の罪状もあやしい様な事態で死刑にならないからおかしいと。マスコミはそれを「国民の批判」として自分を抜いて書く。殆どウンコですが、つまり、辞めさせる事と政権転覆が目的となっています。

なぜそんな事をしていいかと、ネットの右翼の人に問えば、一方で外国人参政権に結びつける人がいます。私も一義的には反対ですが、それは外国人参政権を議論すればいい。それによって政権交代を次の参院選ですればいいのです。
この間にはとても看過出来ない大きい飛躍があります。今の自民なんかに戻ったらマジで終わると言う事も考えた方がいい。

そんなつまらない話は置いて、

今更ですが、もし読んで居なければ、佐藤 優の「国家の罠」文庫ででているのでおすすめです。民主、小沢シンパも、時代の変わり目で排外主義に陥っている人も双方読んで納得すると思います。

この本は幾つかの点で素晴しい特徴を持っています。
まず、スパイ小説並みに面白い。そして特捜等が行う、「事件を作る」と普通に話している国策捜査の実体を学ぶのにも良いのですが、それがどのような緻密さを持って行われているか、行われるバックグラウンドは何か、官僚という物の仕事や行動規範はなにか、筆者の強い個性や能力によって、精密に解き明かされるからです。神学を納めているのが多分役立っている。学問の肝ですからね。神学は、存在を定義する事に関わる根本学問です。
多くの学問はタダのナイフですが、哲学とその上にある神学は、主語と目的語がある。本物の学問です。

実は佐藤優氏は優秀な検察官僚と非常に似ています。本では同じ様に職人肌の検察官僚が出て来て面白い。
日本で最も圧倒的な情報を持っているのは官僚で、結局日本は官僚が動かして来ました。だから、官僚全廃等出来る訳もこれからもありません。頑張ってもらわねばならない。ただ、頑張りどころを間違えない様にする必要がある。

佐藤氏は、ロシア外交の中での国益を第一に考えて、同じく国士で能力のある政治家と、様々な機微を扱い動いた。だから間違いなかった。こういう旧型の官僚や政治家が国策捜査で封じられた。

かれがイスラエルを大事にしていたり、森元首相に関して評価する意味も、読むと、ああその観点からなんだと良く判る。
でも、そういった昔ながらの国士系の官僚というのは、宮沢、クリントン前後で変わってしまう。この辺が一般人には余り良く判らないけど中田さんの論文で判った。
構造協議頃の頃の日本の官僚バッシングの後、日本の政治家もやられ放題の中、年次改革要望が直接政治家すっ飛ばして官僚に届く様になる訳です。
政治家もマスコミも官僚の情報にコントロールされて動く。官僚は情報強者です。元々エリート組はローマ式でアメリカに留学させられている人も多いから、仕立てられて、宮沢以後戻ってくる訳です。この際のプリシパルエージェントの関係は、アメリカ財界が官僚の親になる。
アメリカの要求を満たせば、自分等が、この国の親分です。だから官僚はこの間アメリカのいくつかの言う事を聞いていれば、国士マインドうしなった後税金使ってグチャグチャな事やっている訳ですね。

国民にとっては、国民が選んだ政権が、つまんない話で暴力装置付きの官僚の攻撃を受け続けているのを見ると、お前等頭どっかにぶつけておかしくなっちまったのかと思う訳です。誰の何の為にやってんの?と。
実はお上と保身ですから、つまりアメリカと自分等な訳です。
マスコミは装置ですからこの際おまけとして。

小沢、亀井は国民の政治主導に戻そうとして、宮沢以後出された官僚を戻して使ったりして、これは官僚OBを使うなという一様な批判にさらされたりしますが、今の官僚にはてきめんに効く。

最終的には、まず、日本が自国を最優先できる普通の国になる事が出来れば、強権をもつ狂犬は忠犬となる筈なのですが。それにはまず、マスコミの報道は、官僚やリリース、設えた取材をして、各メディアの事情を盛り込んで出しているだけの物だと考えて、左右されない事です。自分と言う物が居る訳だから、それで判断していく事。嘘は時系列と主体を変える、目的語を抜く事で作られます。

そういった事が市井で生きて行く我々にとって大事だと思います。
アメリカと旨く渡り合う様、政治をサポートする事。

佐藤優は、自分はハイエク型に変わる日本の中で、ヘーゲル型の代表として挙げられたと書いてますが、一件飛躍のようで、様々な事を言い表す、旨い表現だと思います。
ハイエク型になると、最終的にグローバリズム的に国家は失われる。だから今彼は「国体の本義」関連の著作を出しているのだと思います。
保守、右翼でだった筈の哲学に造形の深い、文化人、作家等が、小沢を結構支持して、ネトウヨがオタオタしていますが、そういう所にポイントがあると思います。

おまけ。

今日の社説サマリー。

「親米左翼」の朝日。
やはり官僚ハンドラーズでもある、ナイ直轄の朝日が一番直裁。左翼だった朝日とも有ろう物が、検察批判ゼロ。リーク前提とした社説。

◇◇◇
「最大の山場。聴取を引き延ばし、やっと説明したが疑問だ。
 関与していないというが、巨額の現金を事務所に置くのは常識で理解できない。預金の出どころも不明。多額の利子負担を顧みず、預金担保に銀行の融資を受け知らなかったのは嘘ではないか。
 東京地検は、事務所が談合調整し、ゼネコンからの1億円渡した証言を得ている。5千万の入金が土地取引の直後だ。
 資金洗浄を疑わせるカネの動きは、こんな疑惑を隠すためだろう。否定したが捜査しろ。有権者は自民党時代と同じような「コンクリート政治」をやっている民主党への失望を感じている。国会で先んじて取り上げろ」
◇◇◇

産経は、民主潰しをやっていくと公に言う位なので、纏めてもしょうが無いんですが、面白いので。
朝日の露払いの強がり三下ぽいですが。

◇◇◇

 「国会の会期中に与党最高幹部聴取。きわめて異常。小沢はその責任の重大さを認識していない。小沢氏の政治的・道義的責任は、より明白になった。なんら潔白の証明にはなってない。特捜部は小沢氏本人にとどまらず関係者から事情を聴取すべきだ。これからが正念場である。

小沢は国会での参考人招致に応じろ。今回は東京都内の市民団体が告発状を特捜部に出して実現。小沢は被告人だ。

石川知裕衆院議員は、原資を隠す偽装工作だったことを認めている。
必要のない融資を受けている。「水谷建設」の元幹部が資金提供について具体的な証言をしている。西松では、公共工事をめぐり大久保が「天の声」を発するなど政治と業界の癒着の実態が指摘された。

ゼネコンが裏献金を行えば、工事費に上乗せされ、結果的に国民につけが回るから、事件は解明されねばならない。

旧田中派の流れをくみながら「不正な資金はない」と言い切る小沢氏に対し、特捜部はメスを入れたのだ。
首相が検察捜査に介入するような発言を繰り返し、検察やマスコミを牽制(けんせい)する動きが続き厳正中立な捜査を妨害し、疑惑解明を遠のかせている。
鳩山由紀夫首相は小沢を信じ国民の信を失っている。

「政治倫理綱領」制定した小沢氏は、綱領の目的である「国会の権威と名誉」を率先して守れ。
◇◇◇

所与の前提だらけの悪質な文ですが、「どうせ」悪い奴だ。国民の敵だ。さっさと辞めろって事ですね。しかし結構凄いのは、その市民団体。告発状の作成の経緯に関して、意図と検察の繋がりを徹底的に取材して欲しい(笑
宗教的香りも出て来るかも。

次は攻めあぐねつつ、「嘘をついている」印象を醸成する役割を今回になう読売。旧親米保守。ぽちっと検察入っている。

◇◇◇
「会見は不十分。多くの疑問が残る。さらに説明が必要だ。
 土地購入資金に関する小沢氏側の説明は、変遷してきた。
3年前には「政治献金」、今回は「金融機関からの融資」だった。
しかも、3年前会見時の資料の一部は、作成日を偽って直前に作った。
今度の説明こそ真実、と国民が納得できる根拠を示すべきだ。
地検は今後も厳正に捜査を進め、事件の背景も含め全容を解明しなければならない。捜査の節目では丁寧な説明もいる。」
◇◇◇

あまり特徴の無いように見える毎日ですが、これだけ巨額の政治資金の出入りを、という下りで、思い切りすり替えの印象捜査があります。そりゃやらないでしょ。

◇◇◇
 「新たな局面を迎えた。説明をしたが疑問が残る。
資金管理団体の代表として、土地購入に伴うこれだけ巨額の政治資金の出入りをすべて秘書任せにすることがあり得るのか。
民主党からは捜査に関しさまざまな声や動きが出ているが、検察は公正な立場でさらに捜査を尽くすべきだ。
野党は小沢氏の国会での参考人招致を求めている。民主党は積極的に対応すべき。首相には腰を据えた国会対応を求める。」
◇◇◇

日経は民主と検察のスタンスのマター。

◇◇◇
「説明になっていない。
国会、会見で、金の説明をすべきだ。
検察には真相究明と公平厳正な刑事責任追及の使命があり、政治家には、政治活動にまつわる事件では進んで協力する義務があるが現状は、おかしい。
 民主党は「検察による情報操作」と言い募り、この政権は、政治とカネの問題に向ける国民の不信を真剣に受け止めていない。
 検察も少しだけおかしい。恣意的、政局に配慮をしてきた従来の検察のあり方から異なる。“被害者”たる国民に、背景と検察の判断をよく説明する必要がある。」
◇◇◇

ま、アホダラ経ですね。苦しいんでしょうが。
これからもっと苦しくなるだろうに。

では。
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