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8月30日の革命を振り返る。<その2> [政治]

<続きです>

さて維新の第2爺さん。

第1爺さんの頃、欧州にはモノリスでも落ちたか、そんなビッグバンがあって、世界の流動性が一気に活発になり、第2爺さんに移った時代には最早引きこもりは不可。
外圧に抵抗出来る訳もなく、侍の尊王攘夷の流れを利用して、英の支援を受け薩長中心に下の階級がクーデターを起こし、幕府から明治新政府に移った。
京都の天皇、貴族は、祭祀とそれまで権威の承認という役割で、武器等振り回さず静かにおられたのに、国体を構築するにあたり、慌てて立憲君主制国家という枠に合わせ込まされ、勇ましいヒゲのプロイセン風の君主という形にされて担がれ、江戸のサムライ頭領の江戸城に陣取った。

裏には大変な動きが恐らくあったのだと思いますし、いろいろ読んでいますが、それは置きます。トンチっぽく考えてみると、将軍は未だに「征夷大将軍」だった訳で、その任を受けた徳川幕府は、「攘夷」なんてありえないよ?となった瞬間、侍の長、徳川の権威の理由が無くなるよなとは思う。

その侍の行き場の無いエトスの固まりと無念さを、きっと西郷さんが明治政府から離れ引き受けて死んでいった。
これは西南戦争ですが、似た様な名前の南北戦争後、戦う義を無くし、生きる意味を失ったアル中アメリカザムライが、それに呼応して西南戦争を戦ったという妄想が、トム・クルーズのラストサムライでしたね。
全くアメリカ人は日本を研究し尽くしている事よ。勉強になるというか嫌になります(笑)開国=侍の終わりだった。

夷敵が問題だったのに、天皇が王政復古して、夷敵に抵抗する「征夷大将軍」を滅ぼして国内を平定した「王、君主」として、夷敵向けに立ってアピールした。
慌ててやった仕事は後につじつまが合わなくなる。

日本の極東代理店として外交社会人デビューのしつらえを整えたのはイギリスでした。
ロシアに勝たせ、満州まで取らせた。その後大西洋を挟んで対峙するイギリスと、第一爺さん生まれた頃に初代大統領が出て地場でのパワーを醸成したアメリカが、地球を互いに逆のコースから半周して、エクスプロールの果ての決戦。
円の王権によれば、2.26事件の頃、遂に金融を舞台にして新興のロックフェラー系アメリカ側に切り替わった。その後端折りますが、湾岸、イラク戦争そっくりに、うまくしかけられた戦争に日本は負け、降伏打診してるのに、核実験されて無条件降伏。
名実共に晴れてアメリカの完全な属国になりました。昔は海軍礼賛本ばっかりでしたが、最近海軍にアメリカの内通者が居たと幾つか本が出ていますね。

しかし田沼意次からここまで、爺さん単位でたった二人分!次の第3爺さんは、もう自分のオヤジと全く同じ代ですよ。世の移り変わりは、人の人生に比してみると激しいものです。

では第3爺さん。

 第2爺さん初頭の日本の司令官は、イギリスのアーネスト・サトウ。第3爺さんのそれはアメリカの大統領選に出る筈だった、ダグラス・マッカーサー。ここでまた無理した立憲君主制の天皇の存在が問題になってくる。

ベネディクトの調査等で、精神性の中心、国体の柱である天皇を一般的な君主として戦争責任を問うてしまったら、今イスラムで起きているのと全く同じで、カミカゼテロ戦が何年続くか判らない。地政的に避けたいという話が有った。
しかし、日本の国造りの神代から続く権威の代表であり、京都で静かにお暮らしであったのに、国家、国体として急いで立つ為に、第2爺さんが生まれた頃に激しく勇ましい君主イメチェンをさせられて世界デビューしてしまっているから只では済まない。

司令官と並んだ写真を流し、神性を消し人間天皇を強調し、貴族風に戻して国民の象徴とした。敗戦国としての負の君主面の責任は、陸軍主体に東条英樹を悪の権化として、東京裁判をかわした。で統治はしない戦後欧州の王室レベルに似た感じのイメチェンが進む。

日本は、日本として続いている公式の歴史は異常に長い。660BCからの世界史上最長不倒で現存している。さっき英語のwikiみたら、世の中、現存する、〜朝 〜Dynastyと言われる存在は、トンガとタイと、日本しかありません。イスラエルの人は日本が羨ましくて仕方ないそうです。トンガは一回変わってますが、相当古い。親日なのも判る。

後の現状の王族達は、みんなHOUSE、〜家のKing & Queen、キンクイ(笑)なんですね。God save the Queen. Wait a minute ma〜〜n !とセックスピストルズが後に歌ってしまう位に、時代感覚とズレて来ているとは言え、古くても数百年以内に、刀振り回して国を統一した人々で、国家設立の元となった家の普通のモダンマンとして権威を司る。

ここまで書いて、皇居になぜ楠木正成の銅像があったり、南朝礼賛だったのか今になって判りました。王政復古を行うにあたっては、礼賛できる直近のモデルは討幕を志した後醍醐天皇の南朝だった。それで忠臣楠木正成等を崇めたんですね。正当云々の話は、どちらかというとその為の辻褄合わせであったりして。

それとて3爺どころか、遠き鎌倉時代の事。2.26の将校は、その意味で国体を守ろうとしたのに、裏切られたという事になるんでしょうか。

そうやって、強い君主を無理矢理作った為に、負けたキングとして他の神性の無いキンクイと同列につき合う事になり、一神教の天地創造の神の末裔としての意味が薄まって行く。そう言えばオバマは来日の際に、皇室に深い礼をしていたなあ。判るのかなあ。

 話戻すと、海軍系や、アメリカ密通者はそのまま巣鴨から釈放されてGHQ、CIAに従い、今の日本の基本を形作りました。初期社会主義に傾くも、冷戦構造下の大事な極東の砦なので、司令官更迭。自由主義経済で育て、アメリカのお妾さん、しかも良く応えて稼いで貢ぐ優秀なお妾さんとして育つ。

GHQが戦犯から釈放された正力を使って、TVの導入と供にSSS制策に基づいてマスメディアを作る。国策諜報組織をベースにして巨大代理店を作る。官僚システムはそのまま残って、アメリカを宗主国にしたダブルスタンダードで政策を実行していった。官僚の番犬として特捜を作る。
結局優秀な事は優秀なので、アメリカに対して行き過ぎると潰す。政治家も人気と独自の意志を持って政治を行おうとすると、今正に目にしているように、マスコミに騒がれ、特捜等に嵌められ消えていった。
経済は発展を遂げるけれども、制限付きで主語が曖昧な自由や平和の中、それを文字通り通そうとして、反安保等の運動も起きては破綻する。

この間の海外トピックは、選挙前にショック・ドクトリンの荒い訳を10回程載せてますからそちらでご勘弁下さい。フリードマンと新自由主義がぐるりと世界を経済のエクスプロールをした。そしてフランシス・フクヤマが勝利宣言を書き、日本もまた、最後はその餌食となる。

グローバリズムで、マルチナショナル企業が国民に直接手を出す形にアメリカ財界が変わって来るので、国益を考え護送船団をやって来た前期の官僚達が邪魔になる。スキャンダル等で国士からノーパンしゃぶ男に貶め、留学させていた官僚を使って、規制緩和をプロモートする勢力に入れ替える。

政治家は国民を煽動する人間を据え、マスコミや媒体も、最早外資が直接代理店から外資が抑えてしまう。金融は大蔵潰して、会計基準で揺さぶりをかけ、派遣とアウトソース、ガバナンスで、日本企業の独自性を潰し株式市場で揺さぶり、薬事、医療、保険を変えと、クリントン時代から始まった官僚への直接指示書で行ってきた。

緩和させた所に、IT、金融、保険、資産運用、投機等が国民にプロモートされ、広告塔となるベンチャーに金が流れ、それを官製瓦版が書きたてる。
規制緩和とグローバリズムへの設えへの移行が進むと、プロモーションに乗って手を出した国民が直接「自己責任」で嵌め込まれ、グローバル企業に国民が直接弄られる。

ここに至ると、国民に対する仕事をどんどん止めて行くのが仕事ですから、逆説的に言っても官僚はもう公僕ではない。特にやる事が無い訳です。
業務は宗主国へのサービス業が中心になり、特権的な立場はそのままに、その中での出世と保身と余得に走るだけ。
全然外資勤めと変わらない。実際良く天下ってますよね。

で、今のこの疲弊した国の状態があります。

次回で終わりにします。

<続く>
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