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福島を原子力教のイスラエルにしない。 [日記]

このBlogは、Naomi Kline、ナオミ・クラインの「The Shock Doctrine」のあらすじを下手な訳で乗せる所から始まった物です。

未だに翻訳が出されない今、読んだ者としてまさにこの震災において、何事か書かなければと思いつつ、何か時が過ぎるばかりで、様々な復興のかけ声や行動に正直少し違和感を覚えつつ、まとめる事が出来ずに時が去って行きました。

その理由の一つには、自分の中に東北と言う物はかなり色濃いのですが、そこから考えるに、一方で当座必要な物として支援は大変に有り難く、東北の人はそれを受け取りつつ、少し違和感を感じつつもそうしているのではないかと思うからです。
もちろんそれを満たしてスッキリと整理出来る事でもない中で支援は一方的に大きな流れで進んでいて、東北の人もそれを、目的や本来意図とは違ってもありがたい事だと取り込んで行くのですが。

もう一つにはやはり、世の人の震災復興に対する動きが、随分と短絡的なのではないかと思っていました。その中では、今自分が生きている場所での役割を良くやって行く事が一番肝要だと思えて仕方なかった。その点に関しては整理が出来たら、いつか書くとします。

 ナオミ・クラインに照らしての震災の対応について書き進めます。ディザスターキャピタリズムそのものは、現地の為に良いほうに進めて行く事が出来る物だと思いますが、フリードマン的shock doctrineでさらに国益を損なう方向に行く事が懸念されます。

東電に関して、送電と発電を分ける話が沸き起こってますが、本件ナオミ・クラインの著作にこれでもかと書かれている特徴的なパターンに陥る可能性があると思います。クーデターや戦争、災害のショック後に、シカゴボーイズが入り込んで追い銭付きで破格で叩き売られる、ソーシャルインフラの末路と同じ様な姿です。

土地に併せて作った送電網を外資に売ってしまうことは、道路を外国に売るようなもので、ローカルの事情で成立したものを、公益なきグローバリズムの基準にて処理する事になります。

外資誘導を進める官僚、代議士によって外資はインサイダーで安く買い叩いて利益でます。この過程で良く、「不死鳥」「沈まぬ太陽」等と世界の経済誌で礼賛の嵐になるんでしょう。それは、今日本の投資には価値がある、買い時だというだけなんですが、短絡的な日本人、Saving the sun呼んで感動するような日本人が復興と勘違いしたりする。

いずれ運用費に利益を乗せて料金が上がる、もしくは価格競争になって不採算部分放棄という様な経済原則が進み、それに抗う術はない。

ローカルの都合を解決するには、結局政府がさらなるコストで委託して税金に跳ね返り、利益はグローバル企業に行って地元に還元されないので更に疲弊する。
ライフラインがそうなってしまい、国力がなくなればスラム化が始まる。

この20年で、日本も年次改革要望書に従いBPRは進んでます。私も職場で実感していますが、新送電会社の社員も単なる現地の雇われワーカー待遇ですから、受託費しか地元には落ちません。

 そんな事をするよりは、日本中のサラリーマンは35年ローンで家買って、銀行はそれでホクホクなわけですから、ましてや黒い金融の連中だって、永遠にきっちり日銭が入ってくる優良な客は働かせて取ったほうがいい。東電に何十年も払わせるほうを迷わず取るはずで、にもかかわらず業態分割をする事は、解体ばら売りの目的が先んじている様に思います。賠償を貰う方も、いきなり大枚を貰う必要がある訳ではないのですから。

そして福島です。

The Shock Doctrineのなかでレポートされている世界中の例として、災害や戦争で更地にされてしまい、そういった抗えない理由でバラバラに住民を引き離して、コミュニティの凝集力を切って、更地に外資誘導し、仮設、避難所のgreen zoneの住民をまた商売のネタにするという物があります。

跡に戦略要塞作ったり、スリランカ、タイの津波などでは、漁民追い出して外資に売って高級リゾート作ったり、そして、レバノンだと、ぼこぼこ穴だらけの市街地潰して、やはり外資誘導してみなとみらい的市街地を作っちゃう訳です。

よく考えれば、うちの近所でも太平洋戦争末期、アメリカは占領後にかまぼこ兵舎をドーンと作る計画で、戦略的意味が無いのに横浜旧市街地一体を東京大空襲よりも面積当たりで多い爆弾を投下し、まさにまっさら、所謂外人のよく言う「スレート板」にされた。これは虫けらの様に命を無視した土木工事ですね。

生き残って、命からがらたどり着いて、きれいになった、凄いなあと戻ってみれば家のあった場所にスタバが建っている。知らない立派なものが立っている。勝手に取られて売られている。

これに対抗する術は、唯一つ。住んでる人間が早急に戻って、自分の土地に杭を打つことです。

福島に戻ると、
避難の地域の設定は、当初原発が再臨界かつ爆発もあり得る本当のディザスターの危険がある際には、されなかった。今メルトダウンだーとか言うのは実に脱力で、このblogでさえ3/13日にはメルトダウンと書いてます。アホか。

ところが、
語弊があると感じる方がいるかもしれませんが、被曝の基準として所謂年20ミリと1ミリの論戦を戦わせる、かなり余裕のある、まさに「直ちに影響は無い」レベルに落ち着き、空間線量は殆どたいしたことない今、突然、政府、IAEAの事故レベルはあがり、臨界で吹っ飛んだチェルノブイリ比で、1/数万だったのが、なぜか1/10くらいに上がって、公権力で法的な根拠もあやしく、濃淡関わらず20キロ以内は封鎖された。高濃度地域もブルーム理論無視で、濃い所は20キロ地点からの延長で追加。

これは、封鎖自体が、目的になっているのではないか。

悪い事に、書いた様に最悪想定の状況から、すでに2転3転しているにも関わらず、人々はおっとり刀で「隠蔽が、暴かれた!やっぱり放射能はたいへんだった!」的に止めようもなくエスカレートしてそれに乗っかっている構図になっている。復興、福島を救え的な頭で、大声で叫んで活動する人々が、逆にどんどん福島を再生不可能な土地というレッテルを貼る協力な推進力になっている。

もしこの辺りが同じ状況で、早く逃げて!と他の地域の連中から言われても、どこにも行く場所なんてないよと思う。余り酷けりゃちょっと逃げても、戻ることしか考えないと思います。

そうしてうまくマスメディアも使い、プロパガンダして、スレート板にする=この被害の状況、や原因を消す、このエリアの歴史と暮らしを消すという事をしたい。誘致されるものは決まっているんではないか。

 それが、おそらくは、先日まで御巣鷹山等と散々書いている所ですが、特にアメリカに対してはなんらかの取引があっただろうかと思います。事故対応のサポート、もしくは政府や東電の対応の失策や後ろ暗い部分に関して握った上での脅しに類するものでしょう。

先回書いたような、安保や、金融上の問題か、GEの製造物責任を不問にする工作を政府が取るという事か、はたまた福島の実験場か、核廃棄物の処理施設か。福島を原子力教のイスラエルにしてはいけない。

 元々、洗脳の話から入るナオミ・クラインの本で終盤で書いているのは、完全に洗脳されてしまった人がまともに戻れないのと同様に、一旦スクラッチにされたら二度と再興できない。だからfrom scratchは駄目で、from Scrapしかないという事です。

ヒズボラという、日本では殆どテロ組織的な響きさえ持つ組織がありますが、元々は上に書いたような、自分の土地にスタバが立って呆然としつつ、国は疲弊していくような状態の時に、国を当てにせずに、自分等でスクラップの引き取りと引き換えに工賃タダで復興させたり、治安の為に夜回り組つくったり、ゴミ清掃組織つくったりしたイスラム互助会です。

イスラエルとの紛争の際に、爆撃の跡地のがれきの中に机置いて、焼け出された住民に札束を誇らしげに配ってる姿を見た方も多いでしょう。
またちょっと語弊があるかもしれませんが、戦後期の任侠残るやくざではないですが、資金などで後ろ暗い面も含みながらも、地域の為に動く、そんな形の方がよっぽどいいとも言える。
そこに住んで、記憶を持つ人が、スクラップの断片をつなぎ合わせてでも、そこで再び継続性を持って立ち上がることが、Shock Doctrineに対抗する最も有効な手段だとナオミ・クラインは言ってます。

だから、満願ではないけど、もはや長く居られないほど線量が高く無い福島は、空間線量はおさまり、地面だけ。最悪想定より遥かに安全な状態におちついて、後はうまく線量モニタしつつローカルと切れずに生きてこうとしか言いようは無い。
今は安全だとしか言いようが無いという副島先生の言葉の裏にはそういう意図があると思う。

そういう話と、20ミリ、1ミリの論戦はフェーズが違うのです。
私はそう思う。

津波被災地域に関しては、いま動きを知る事は出来ませんが、ストレートに考えて漁業権や流通を、外資が一手に抑えようとしていないか等もウオッチする必要がある様に思います。

久々の更新となりました。ざーっと書いたんで後で少し修正するかもしれません。
遅くなったんで本日はこの辺で。
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