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リムランド辺境サラリーマンのジレンマ。 [日記]

大分更新が滞りました。
今回は、blogサブタイトルに被るお題目で、いつもと少し違う(笑
大分自分に引きつけて書きます。

このblogの文章はいつもある方向で書いてます。国民に主権があるとして物事見るとどうなのかという事ですね。サービス業の官僚と公務員はマフィア的な結束で自らの温存を計る。我々の所得税を基幹税として予算を組みながら、失政を省みず増税さえしようとする。おかしいよと。
先のプリンセス・トヨトミ地区の選挙はお見事な結果。いずれ東にも波及するでしょう。その後無意味化されようとした政権交代時の思いは、消える事無く拡大していると感じる今日この頃。

しかしながら、所得を得る立場だと別の実感がある。
世帯収入を得ている人間からすると、こういう方向のみの話ではジレンマに陥る。国以外の広がりの「経済」に組み込まれて働いているからです。グローバリズムと国益は相反するという部分が見えるからです。

 書きかけては失敗して、多量のメモばかりが溜まったこの一月でした。凡夫には荷が重い話しだなと思いつつ、ちょっとトライしてみます。

いつも官僚は自らの保身を引き換えに売国してる人くらいの激しい勢いで書いてますが、そして事実だと思いますが、気付かない周囲の人にちょいちょい提示したいという気持ちもあってそうしています。でも、実の所官僚はそれしかやる事が無い状況にあるなと同情する所もあるんです。裏切りじゃないですよ(笑

なぜなら、彼らは最早「主体者」でないからです。実際の政策を作り、執行する立場でありながら、最早チャルマーズ・ジョンソンが表した時代のようには国家の経済の主体者ではない。税金使うだけのサービス業一点張りで、実は小さな政府の目的しか触れない。でも実質国民の3割と言われるまで肥大したでかい図体振り回している。
高度成長期の枠組みを潰されて以降、宗主国の政財界の利益に基づいた要求を跳ね返す力も知恵も無い。だから、自分等の権益だけ守って生き残って、それなりに捲土重来を目指しているのかもしれません。それが改革派官僚という奴でしょう。
また、高度成長期は、役所も大企業も最終目的は一緒で、似た様な「お勤め」的な労働エトスがあったのも事実で、働くマインドは、悪い事にサラリーマンと変わらないつもりでいるのかもしれません。
所が基幹税は当時と違って、民間労働者の頭数である所得税となってしまった訳ですから、我々からするとお前等少数の人間に寄っかかるのもいい加減にしろという話しになります。

政治家は、多くの割合として国民の代表ではなく、政官財、宗主国ロビーに近い。その観点からの国民に対してのカスタマーサポート担当の様な存在に堕している。そうでない人はイバラの道を歩むし、資金が無ければ選挙にも勝てない。

そして、アンビバレントなのが財界。

大企業になるほど市場は海外中心となるので、グローバルのスタンダードで経営を行う必要に迫られ、日本の個別事情は邪魔になる。株主も海外が主力となりかねない。
彼らにしてみればとにかく無税で、便宜を図ったり、国民から取った金を追い銭でつけてくれるケイマン諸島にしてくれという事になる。いってみればネオコン志向の頂点に近い所が生存圏になりつつある。強い企業程そうです。

企業戦略はワールドワイドで免責、コンプライアンスを満たした上で、全オプションの中で最良の道を選ぶ。戦略は軍事と同様。マネジメント層程それは知っている。グローバリズムの本質を地で行く。流行のブルーオーシャン戦略も、あれは帰納的な話。大きな物程枠組み内インサイダーのポリティクスです。

それでです。
経団連は、そんな一国家の事情など汲んでいられないよ、という大企業の集合体ですから、論理的にロビー活動の主訴は減税に、規制撤廃、労働力調整を自由に、ローカル事情の排除。つまりTPPと同じと言う事になる。ウホッいい条約(笑)ですね。昔は高度成長を主導していた官僚は、そんな企業になんとかすり寄って慰留に努める程度の存在に堕している。

「創業」そのものはローカルのヘーゲル的な動機と切っても切れない物です。しかしながら、各国の株式市場で公開し、コンプライアンスで締め上げられ、生き残ってやっている大企業は、もはや創業環境、生んだ土壌など関係なく、国レベルの縛りは邪魔でしかない。先にワンワールドの傘の下に入ってしまっています。
官僚がローカル事情を陳情したら、TPP等の上では違反となる。で、企業を優遇し、金がないよと。だから国民からさらに取ろうとなる。取る先はまずサラリーマンの給料だな、企業自体もそっから取ってくれと言ってる、という事になる。
労力無し、有無を言わさず取る事が出来る美味しい源泉。それが何を隠そう、あなたや私でもある(笑)。マイナス粉飾自営業ををチコチコ責めなくてもいい。相続の話しは置きます。

つまり民間の一個人としては、昔から考えれば、福利厚生関係は、交通費以外は今世紀入ってからほぼ全廃で、給料に組み込まれ、殆ど無いベースアップ分にロジカルに溶け込ませ総額も減る勢い。しかも一時金からもがっさり税金と社会保障費が取られて、例えばこの10年くらい同じ管理職の一番下くらいの位にずっといた人がいるとすると、手取り収入と得られる便益は7〜8掛けくらいになってるんじゃないでしょうか。

一方企業の評価システムも完全に変わった。
アジェンダ通りにオペレーションし、免責、アカウンタビリティが優れている人間が評価を受けて、マネジメントは殆どそういう人材になる。イノベーションはコンサル会社のアジェンダに従うという物です。想定外の成果は評価はされないし、あるべき所に再配置される。
逆に気味の悪い、昔の企業人からするとあり得ない部分もあって、イノベーションの実現を担う中堅を締め上げリストラする一方で、仕事をしなくても、説明がつけば上がったり現状維持ができる。つまり霞ヶ関の様になっている部分がある。

企業はイノベーションと事業を繰り返す存在でなく、椅子取りゲーム的な存在になった。当然アジェンダ以上に新しい物は中々でない。アジェンダはゲーム理論ベース、他人の物を取る、潰す、均衡する、ですから、広がりが無い。

纏めると、自分の収入の道、生命線を握る大企業が、大企業の最早下位に落ちた「国家」の官僚に、自分から搾り取る事を指示しているという事になります。まったくパンチが効いた話しだ。
生まれ育った国に、家族など面倒見ながらつましく生活する、という程度の個人を人質にして絞り上げるこのワールドの構図よ。燃えるねえ(笑
いつも文章じゃ責めて責めて、責め上げて(笑)いますが、官僚、公務員などは、大きくはその中でオタオタしているだけなのです。きっと。

と言う事で、
自分が働いて給料を貰っている企業が、グローバリズムにあって、それより劣位の官僚は企業減税、優遇をしまくっている。その利益は内部留保や重役の報酬として積まれ、我々に落ちない上、減税の代替として官僚は給与からその分取って来る。そして企業を優遇しても、国内経済が潤う訳でもない。

これがジレンマ。なんとか書けたなあ。

小泉竹中時代に伸した連中は悪人が多いですが、そうでなく、企業経営に関わっている人間程、悪人でなければジレンマを抱えているはずです。一方、国内の左翼運動に関わっている人は、国内のダイナミズムしか頭に無いので、気軽に叫べますが、旦那や親がクビになっても果たしてそう言えるかどうか。

これを打開するには、何が考えられるだろうかと日々思ってますがとても難しい。
企業というのも土地と切れた大企業になれば、もはや政治外交と同様。他人の物を取り、イノベーションを囲い込み、出し抜くせめぎ合い縛り合いである事は確か。嘘つきフリードマンや世界の財界トップと同じ事。つくづく、ワンワールド=個の破壊だと思う。ハイエクでさえ、自由競争から落ちた人は教会の慈善活動などが救う事を前提にしていたと聞きます。

国家を超えるパワープレーヤーと、ローカルに理由を持つ我々との間に、ローカル国家が教会の慈善活動と同様とは言いませんがやはりどこかに一線引く必要がある。それはTPPで決められる事では無い。
それはまだ書くほど纏まってはいません。

一方、ともかくも、何かローカル通貨と内需の世界において回るものが必要です。それはやはり減税。
エコカー減税など特定商材、企業が絡んだ開発振興はどうぞやって下さい。それもTPPで出来なくなる訳ですが。とにかく税収の基盤は経済が回る事で、収入と取引に関わる減税。そうすれば内需は活発化する。これだけはもう何年も冷えた経済の中やっていない。もう少し加えれば、地産地消費減税みたいなものがあると、土地が自力を回復するかと思います。

それで回らない政府であれば、やはりリストラし、年金を切りとやってもらうしかありません。お前さんがたを食わせている我々は、そういう中で生きているのに、公僕だけ生き延びるは本末転倒。
彼らが平気でいるのは何故かと言えば、責任を全く問われない中で生きているからです。政治家に押し付ければいいぬるま湯状態ですね。この辺はいつもの主張と結果は変わらない。そして、公務員改革、税制改革の為に、国民主権の実現が第一である事もまた、変わらない。

ここで、振り返ってみれば副島先生の一派は先を行っているなと思う。凄い仕事をしている。
まだいずれも読んでないのですが、中田さんが編まれた、「新興大国権力者図鑑」「ヨーロッパ超富豪、権力者図鑑」そして古村さんが訳された、バラグ・カンナの「ネクスト・ルネサンス」という著作。後者は、おそらく今まで書いた様に、国のコンセプトは弱まった、グローバル企業とその経営者が仕切って行くという観点で書かれた物ではないかと想像します。読んでみなくては。
読んでないのに自分の頭の流れから、無責任に激しくオススメ!しときます(笑

この間、世界の経済成長とはほんとは何なのか等、えっらいいろんな事を考えましたが、当然平凡な頭につき纏まってないです。纏まったら書きます。

久々の更新で大分長くなりました。この辺で。
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