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The Shock Doctrine 関連の転載7 [The Shock Doctrine]

2009年04月27日23:40
「The Shock Doctrine ラストスパート1。」
の転載です。

もうすぐ選挙ですが、
我々がこれから考えるべき部分、各国ショック・ドクトリンを抜け出して以降の部分に入って行きます。

◇◇◇
(転載始め)

土曜は夕方出かけたくなって箱根いきました。雨の日は人が少なくて良い。

体調悪いんで温泉。
ラパン号で箱根へ向かう。下道は混んでましたが、大雨の高速に乗るとガラガラ。小田厚に入る頃には雨が切れて全く車無し。視界にはいつも1、2台程度。
ターボの効く3500回転以上で少しだけ流れより速く走る。オイルも変えているし、気温が低いんで調子がいい。

6年落ちの軽は、轍だらけの荒れた下道だと、さすがにトレッドが狭いのでひょこひょこしますが、トルク少しかかった状態で操舵を車なりにあわせてほんの少し積極的に走らせると、乗り心地がいい。高速だと100km/h手前くらいが良し。

 昔、やっと借りた階下の狭い駐車場に入る小型車を探して居たとき、見かけてピンと来て、運転席に座ったら風景が良くてやられて購入。当時は軽に抵抗が有る人も多くて、同じ値段なら小型車買えと言われたものですが、イジったり塗ったり。楽しいクルマです。

乗ってみて思うのは、ハイトワゴン、重い車、固い車ばかりの中、足回りは本質的に固まってるので、この時代案外貴重な乗り味かもしれないと思う。

800キロしかないから足は柔らかで弱っちい。でも軽い車体と小径の軽いホイールで問題ない。
ボンネットあるしサスのストロークは長く取れ、全高が無いからロールセンターを無理に下げなくていいので腰のあたり。だから挙動と体が一体で、腰下を左右に揺すられずに済む。
ターボがあるので車体姿勢をコントロールするくらいの動力の余裕はある。

昔の一般的な市井のクルマというのは、こんな感じの素直で鷹揚な乗り味だったように思う。
物事はバランスが肝要で、無理すると、無理を重ね塗りして答えはどんどん見つけにくくなって行くけど、欲張らなければ本質は単純なもの。

 例えば、土鍋で飯を炊くと圧倒的にうまいし、冷めても旨い。水加減は結構いい加減でいい。かつ、香ばしい匂いがしたら火を止めてほっとくだけの10分くらいで済んだりして、割らなきゃ孫子の代まで持つ2千円の2枚蓋土鍋。
吹きこぼれ対策とタイマー、保温以外に、電気炊飯器に5万も6万も払うのは一体何の意味があるのか判らなくなったりする。

 土鍋で炊けって訳ではないんですが、過剰な性能や見かけ、見栄を気にする気持を捨てて、得難くなった本質に意図的に回帰するという事は、なんというか贅沢といえば言えるし。そういう思考は大事になって来ている様に思う。

箱根について、温泉街を抜けて行く。

 で、そろそろ行きましょうか。Naomiさんの本の終盤。

バックラッシュの結果、ラテンアメリカは排外主義へ向かわなかった、民主的で社会主義的政策を取る思想は別に死んだ訳ではないというあたりでしたか。

チリのピノチェト以前のアレンデ、ゴルバチョフ、南アと、スカンジナビア系の社会主義的経済政策を取る民主政体、
銀行や鉱山が国有であってもそれと別に自由経済はちゃんとあって回る民主政体を皆目指していた。

でもブッシュ中心に、お前らもう歴史は終わりだ終わり!(笑)と、ネオリベラリズム勢力がまさにプロパガンダと一緒にショックで押さえた。それがピノチェト、エリツィン、テンシャオピンのタンク、戦車であった訳です。
暴力で押さえ込まれただけで、人の頭から消え去った訳でもなんでもない。

ワシントンの政策的には、この民主社会主義は、全体主義より遙かに危険な最大の敵として捉えられていたそうで、CIAの記録で残っているのですが、そういった勢力をスターリニズムと同様の独裁者だというプロパガンダを展開していた。

昔を思い出すと、確かに新興左翼政権=武力独裁政権、もしくは劣った原始的な政権みたいな印象があって、そう報道されていたんだと思います。それはまさに、「歴史の終わり」の中で、プリミティブな段階に位置づけられている政体モデルでした。

シカゴの肝いりでの独裁自由主義時に受けた、痛み、苦しみの記憶が新しい南米地域は、ヨーロッパやアジアの様に、排外主義、全体主義のバックラッシュに陥らずに、ここで一気に民主社会主義にドミノ倒しの様に転換していったのです。

アルゼンチンでは、我々は30000人の行方不明者と供に帰って来た!と政権を転換、2006年にはドミノ的に、ブラジル、エクアドル、ニカラグア、ボリビア、メキシコと転換して行く。チリの大統領はピノチェト時代に迫害された過去を持ちます。
そして12月にシカゴ派の総帥のフリードマンが死に、続いて南米の復活のサミットがボリビアで開かれた。

 ここから、2周遅れの日本の新自由主義者達の三下達には、いちいち耳の痛い話しが続くという事になります。
また情報のツ◯ボ桟敷におかれている我々にとっては、我々の今直面している事は、既に何度も起こっていて、戦っていて、脱却した国さえあるのだと知る事になります。 それは真に希望の明かりでもある。

まず、重要な事ですが、ここまで読んで頂いた人がもしいるとすれば、とっくにお分かりの通り。
我々が痛みの伴う改革じゃー、民営化じゃー、勝ち組ジャーとテレビで煽られて、小泉に投票したあげくやられて、なんでこうなるんじゃーとなっている訳ですが、これは世界的には標準のヤラレ状態(笑)だった。

なんでだろうなんて恐る恐る思っていた頃には、すでに南米各国の教育、福祉、公共サービスに関するセクターは国有化され、教育とヘルスケアに力を注いでいます。

この間、日本には殆ど南米のニュースは有りませんでした。
新自由主義が席巻していた頃は、初めてBRICSと言う言葉が出て来たあたりで、随分報道されていたのに、同じ流れの中で自分達が苦しめられ、なおかつそれに反旗を翻していたという事は、それに気付かない人々の無関心と供に、やはり報道されなかったのだと思いますね。
むしろ政情不安ばかり伝えられた。南米では正常化のムーブメントだったのに。

変な独裁カリスマとしてでチャベスが報道され、ベネズエラで一時期政権転覆の為に軟禁されかかったけども、クーデターをはね除けたニュースだけは、さすがに報道されて、覚えてます。

そして過去のショックから立ち直ると供に、未来のショックにも先手を打つ。
アメリカで訓練された拷問のエキスパートやら、ショックセラピストやらを廃し、アメリカをバックに仕掛けられるクーデターを止める。
つまり我々はソブリンだから米軍基地よ出て行けとやる訳です。そしてアメリカに留学生を送らない様にする。

ブラジルでは150万人の小作農が、遊休地を生かすべく、数百の組織を作る。アルゼンチンでは、投資家が去った後200の倒産した企業を再興する。イラク、アフガン、湾岸と違って、いきなり効果が現れる直接的な施策。

チャベスはなかなかやり手で、仕事の公共事業契約を増やすのでなく、相互通商に対してのインセンティブを与える。金をただ特定企業に落とすので無く、民間同士の通商を活発化させる訳です。実質的な通商に関する減税。
結果10万の企業が70万のあらたな人員を採用した。シカゴ連中の施策の真逆にドーンと張って、成功しつつある。

地獄の1丁目のバーガーキングを開店するハリバートン1社で2兆円アメリカ政府からATMの様に引き出しているのと比較すれば何をか況んや。

 そして、次は、コモディティ市場の意図的価格乱高下に対する為、ワシントンの財政政策や機関から離れる為、ALBAというfree trade zoneを南米で作る。
シカゴ派が作った、正にシカゴ派が会頭のマーカンタイルの先物市場、NY, London等に左右されない市場を作り上げようとする。

ボリビアがガスを安く提供し、ベネズエラが石油を安く提供する代わりに、開発案件等を請け負う。キューバは医師を派遣して、医学生を受け入れる。つまり持てる物を交換するバーター貿易です。

ふと思い返しました。

タイがイランに、金がないから米で石油を買うと持ちかけた際に、日本では笑い話の様に報道されましたが、南米政策の延長線上にあった提案であったのだろうと、今理解出来ます。

そして、本の後の方に出て来る、ヒズボラのイランサポートは、チャベスの周辺国サポートに実に構図が似ています。アメリカがイランをもの凄く警戒する意味の一つがようやくこの流れで判りました。

本に戻ると、次の敵は借款。南米は総出でIMF脱却を図った。
ワシントンに対し、何でお前らの言う事を聞いて借りなければ行けないんだという態度を取った。石油があるチャベスが実際の抹殺の危機を越えて、上に書いた様な施策で対峙した訳です。
結果どうなったか。
これはもう驚くべき結末で、南米のIMF借款は2005年に80%あったのが、2007年には1%。IMF全体の借款も$81billionが、$11.8billionと激減。残りはほぼ全部トルコ向けの借款になった。

つまり、

3年前にすでに、IMF,世銀の地位は世界的には一気に地に落ちた印象が持たれていて、ちょうどその頃スティグリッツが世銀止めて、本を出しまくっていた。
それが翻訳されるのが、まあ日本では最近の事という事になります。とっくに終わっているのに、IMFは悪いんじゃないかなんて一般の大人が言う様にようやくなった。

 一方、小学生の頃革命の日々を読んで燃えましたが、学生運動以降久々のゲバラのブームのいまさらの再燃、ハリウッドでも南米をテーマにした、ヒスパニック映画が非常に増えた事、それらは我々が知らないだけで、世界的には、政治情勢と供にきっと理解されている。
「いま南米ブームがきています」とアタマで言ってしまうリポーターで居てはいけない(笑

オバマが当選した時に、それまでの黒人大統領を受け入れる下地として様々な文化的な状況が先に立ち上がった事を書きましたが、それと同じ様な物であったと、今思うのです。

さてもう少しです。今日はこの辺で。

◇◇◇
(転載おわり)

嵐が去った後は、増税して、国債発行して、バラまきや公共工事乱発するのではなく、
正しい再配分で、教育、医療、福祉を補強して、偏りの無い減税を行って出来る事は自らで行える下地を作り、経済を上げて行くという事ですね。近隣とは相互扶助を行う。
後1、2本で終了です。

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The Shock Doctrine 関連の転載6 [The Shock Doctrine]

2009年04月19日10:00
「The Shock Doctrineを読んでの続き2(と、ちょっとオレオレ詐欺」の転載です。

Naomi Kleinに戻ります。
ITバブルが弾け、かわりにHomeland securityバブルが911で一気に膨らんだ。
古い言葉でいえばマッチポンプな業態ですが、テロという物に代表される固定されない偏在する不安に対する為、特徴があった。その辺と日本の例。

後は、格差を広げ、固定化してきたグローバリズムへのバックラッシュとその特徴あたり。
やはり排外主義と国家全体主義の動きが出ます。アジア圏の我々も、この何あたり、良く判る部分ではないでしょうか。


◇◇◇
(転載はじめ)
(マクラ略)

Naomi本に戻ります。

 言ってみれば”焼け太り”経済の一種ですが、特徴があります。

過去においては、戦争があれば、軍需株が上がって、一般企業は下がったけども、沢山の局所で問題、災害、紛争が長引けば、軍需も一般企業も上がるように株式市場は変化する。

つまりは、War on terrorでもdisaster capitalismでも、Homeland security周辺一般企業の株価は軒並み上がるという経済になったのです。

地勢学的に有る程度決まっている紛争地域というのが有ったわけですが、戦争以外にも、偏在する不安を強調し、Securityの需要さえ生み出せば、今までより遙かに裾野が広い企業群の売り上げと株価が上がってしまうようになった。

昨晩、口座売買の番組がオレオレや闇金の押し貸しと絡んだ大変な問題だとNHK特集の分裂版でやってましたが、これが好例。

結局切り札として、みずほの口座のモニタリングシステム導入が、外資の社名入りでフィーチャーされてました。続けて、みずほ一行で頑張っても抑えきれないので、と頭取が話し、五味元金融庁長官がそれを受け、政府としても身分証明書並に厳格化すべきだと。
この日記書いてるタイミングに、タイムリーだなあと思って見ていました。

ぱぱっと調べると勘はドンピシャで、その企業というのはまさに対テロ需要に乗って起きた、世界的にはAMLと略される、アンチ・マネー・ロンダリングのシステム最大手。焼け太り企業の一つ。

対テロが空虚に響く小口の口座が多い日本では、オレオレ詐欺、不正口座売買等のモニタリングの切り札として、登場という事でしょう。日本は立ち後れていると番組は言う。
そのシステムは数千万口座の資金の流れをすべてモニタして、パターンで認識する。

昨年の口座売買の摘発は千件だそうですが、システム市場規模の方は恐らく開発から納品で数百億円市場です。実際、パターンを犯罪と結びつけるノウハウはゼロなので、ノウハウと運用カスタマイズして、そこへ毎月どんと上乗せされる。システム屋と言うのはそういう商売。

別の某大手超有名外資サーバー企業も日本向けのAML商品をリリースしたばかり。結果、新NHK特集の第1回のこの番組は最高の広告塔になってしまった。
多分日系のシステム屋は実質的なモジュールを商品化していると思いますが、今イチでしょうね。しかし番組では、政府、警察、銀行がほぼ一体になっている事が必然の様に描かれ、いやな気分でした。

口座売る人の理由は一つ。金に困っているからです。

その状況は何も変わらない。自己破産済みで携帯持ってこじゃれた格好している2児の母が娘の口座売って、娘はブラックリストに乗り口座を開けない=貧困固定化される。
番組ではこういった社会派の構図の描写はいいんですが、その解決を、新自由主義発の政府の口座モニタリングに求める。社会部が暗部を暴くんだけど、政治部が結論をミスリードするというかね。

その前の時間の時代劇で、お年寄りを狙った江戸版オレオレ詐欺をやっていたのは、意識的編成なのか判りませんが、オレオレでだまされるお年寄りに同情を集めつつ、医療、保険、相続税も締め上げる。
そして金融資産を動かしにくくする。株券や札等、有価証券は全て電子化方向にされ口座と結び付けられる、実物が一番厄介なので、実物資産のギリギリの所まで追い込む。
いずれ消え行く高齢者の大きな資産からガッツリ取る為の贈与や相続の脱税のチェックシステムでもあります。
で、その銀行はひとつ10億円で売られちゃう時代(笑)ですが。

本当は、時代劇の方が正しい。
何を言ってるかというと、同じ長屋の住人がおかしいと思って、お婆さんを助けようとしなければいけない。居眠り磐音は消してセキュリティ企業では無い。
オレオレ詐欺は、完全にセキュリティ企業に911として使われているわけです。何をか云わんや。

この本の流れと我々の歴史の絡みは、もっと大づかみで後で書くつもりでしたが、余りにタイムリー、かつ身近な例だったので書いてしまいました。

 で、本にもどります。35年に渡るシカゴ学派の連中の活動の結果、新自由主義の元に、手が入った国は、実に25%~60%の永久下層民が生まれ、固定化されてきた。

一方2006年には世界の2%の人間が、世界の半分以上の所得を手にするようになる。これが新自由主義が呼び込んだグローバリズムの結果です。
それに対して当然バックラッシュが起こる。

あのアメリカでさえ、64%のアメリカ市民が、年間$500税金を払ってもいいから、医療のカバレッジを保証すべきだと思っているという調査結果をCBSとNYTが報じる。

今や、初期の南米の独裁政権による超自由経済を主導した結構多くの人間が、訴えられ収監されている一方、南米では昨日、アメリカ大統領オバマと初めて握手したチャベスが21世紀型の社会主義を報じ、63%の票を得て勝ち、なおかつ国民の57%がこの民主政体にハッピーだという調査が出、当時のアメリカの政権転覆工作も失敗する。ウルグアイもそれに続き、左翼政権が生まれ民営化をブロックする。

ヨーロッパもワシントンコンセンサスにNoを突きつけるけども、これがちょっと妙な方向へ進むんです。

ポーランドでは、パブリックペンションシステム廃止(かんぽの宿かと一瞬思う私は単純なアホですが、年金ですね)と15%フラットタックスという判り易いフリードマン的候補が負けるわけですが、愛国の保守が勝つ。これが、ゲイ、ユダヤ人、フェミニスト、在留外国人共産主義者らを攻撃する。

ロシアでは、プーチンが出てきて、外部支配に置こうとする連中に対し、愛国の新型オリガーキーを育て対抗する。邪魔なジャーナリスト達は消え、民族紛争は増加するけども、人工の60%が彼の愛国ファシズム的な「ロシア人の為のロシア」スローガンを支持する。

結局、ヨーロッパというのは、ワイマールの状況下でナチを産んだような方向に行きがちになってしまうわけです。外にやられれば、生き残りは内で固まります。
バックラッシュは、排外主義と愛国的全体主義を呼ぶ。人種差別、移民排撃という事につながる。

後で書きますが、想像つきますよね。日本を含む東アジアエリアのナショナリズムがこの20年くらいどういう流れだったか。

ただ、最初に餌食になった南米は、少し違うんです。
そしてこの間世界でも、社会民主主義は消えてしまった訳ではなく、新自由主義勢力に負けていた訳です。

長くなってしまったなあ....。後何回続くのか(笑

※写真は古くさい図書館。子供の頃とかわりません。こういう60〜70年代の建物を大事に使っている所はホッとしますね。うるさい奴もいないし。最近歩いてここに行きます。PC用の席もあるのでぽちぽちポメラで書いたりしてます。

◇◇◇
(転載おわり)
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The Shock Doctrine 関連の転載5 [The Shock Doctrine]

2009年04月16日00:32
「The Shock Doctrineを読んでの続き。」
の転載です。

ヘタレ訳と周辺解説を読んで頂いている皆さん、ありがとうございます。
ホントはもう少し纏めると良いのですが、なかなか手間も取れないので、以前書いた物の転載になってしまっております。何卒ご容赦下さい。

◇◇◇
(転載はじめ)

マクラ無しで走ります。

ラミーが2割近くアウトソースしてしまって、開いたペンタゴンの一角に9.11で無人機つっこませたのかなという想像はおいときましょう。
それはまさに「テロとの戦争」をきっかけにして膨らんだバブル。

いままでの州単位、国家単位の安全保障体制と別に、FEMAという横串組織のような物を作り、実際に国境警備、警備関連その他数多くの役割を民営化する受け皿になった。(ごめんなさい。FEMAでなく、国土安全保障省DHSでした。災害の横串組織のFEMAはそれで弱められて、カトリーナで対応殆どできない状態になったという構図09/05/02)

日本で言えば、海上保安、空港警備や審査、刑務所その他すべてSECOMやSOKが請け負ったような物です。

このあたりを読んだ時は、思わずロボコップを懐かしく思い出しました。警察が民営化されて、オムニ社が受託していましたねえ。副島さんのいう通り、ハリウッドの映画にはいつもなんらかの思惑や政治状況がちょろっと含まれていますね。

ハリバートン、ブラックウオーター、ボーイング、ブラウン・ルート等々、あのウォルマート、7-11も、災害時の物資提供契約で、本業からすると桁の違う金額を政府から貰い大喜び。
カトリーナ後の警備も、バグダットの政府系の警備をやっている、ブラックウオーターが請け負う。仕掛けからテロまで戦争なんでもござれで、善玉アルカイダと言われている企業です。

ハリバートンに至っては、最初の兵士を迎え、最後の兵士を見送りますと。戦闘地域の米軍キャンプに、モールを作って、バーガーキングが開店している状況を政府の金で作る。
この連中はRed Zoneで、プールサイドドリンクを提供する、地獄の一丁目もオツな物ですよと武装した戦争ツアコン。

一方Green Zone。
戦闘や占領で追いやられた市民達は安全でもない一箇所に集められ、また別の民間会社が、借款の金を貰って、上のタープ1フィート$175みたいな中に留め置く。
これは津波や災害ののあとも同じです。高所得の白人地域向けには、天気予報に応じて、ハリケーン避難ゴルフツアーがあり、誰も居ない白刃高所得者向け病院がある一方、薬も電気も無い中で、負傷者を受け入れたCharity Hospitalは閉鎖、再開せず、学校も軒並閉鎖、バウチャースクールに転換。公務員は数千人解雇。移民して来たばかりの多くのヒスパニックは、働いて居たことその他を証明する契約書自体が無い。

市民の”直接”救済だけは決して行われない。全てを民営化している中では、企業が大枚を受けとり、上のブルーシートのタープだけの様なサポートが的外れに行われる。

復興時には歴史的な観光地域を再建する名目でアフリカ系住民を排除する。
同じように津波の後は、魚臭いと漁民達を船が出せない内陸に受託企業が建てたプレハブへ強制移住させ、大手のデベロッパーが海沿いにハリウッドスターが泊まるような水上コテージを作る。

水上の一泊数百ドルのコテージは、伝統的な漁民の住居をまねたもの。そこに泊まるラブラブの新婚カップルに罪はないのですが、最悪のブラックジョークです。
横で被災者は生きるために自分の腎臓を売る決意をする。

 ロシアですが、エリツィンのクーデターと連動し、資本主義への転換コンサルでどっとシカゴのフリードマン系が入り込み、経済の悪化と政情不安の中、全てが国営だった訳で売りまくる。その利権を初期のオリガーキーが掌握し、一方で毎年死亡人口が急増していくとんでもない暗黒の時代になります。

そのロシアから、ユダヤ人があの狭いイスラエルに60万人も逃げ込む。

イスラエルはパレスチナを経済的には労働力として必要としていて、持ちつ持たれつで和平を結んでいました。しかし技術立国目指して居るところにITバブルが弾け、最悪の経済となった。移民の流入で土地は足りず、パレスチナの人の仕事もなくなる。

これが9.11で外見に、驚異の復活を遂げる。
つまり、アラブ世界との戦いの経験、テロとの戦争の第一人者として伝説のセキュリティ国家という看板で、完全に軍事立国に転換する。
ミアシャイマーの本を昔紹介しましたが、アメリカのイスラエルロビーの肝入りで、軍事、セキュリティ、○サドの諜報のノウハウを民営化する=折り紙付きのHomeland security企業になる。

Fortune500の89%がイスラエル製のFirewallを採用、ヒースローからサンフラン、ボストン、アテネ等々、セキュリティシステム採用。
バッキンガムから、ロンドンの地下鉄監視、カナダの山岳警備、メキシコ国境等の監視システムからLAやNYPD、タイムワーナーの電話のモニターシステム、エクソンモービル、リーバイス、シェルテキサコ、ソニー、シティ、ピッツアハット、世界中のセキュリティインフラを受託する等々。

個人的に脱線すると、これがきっと彼の有名な組織の世界中の情報収集に役立っているんでしょうか。必ず商品にはバックドアがあるわけですから。

もとい、この間イスラエルといえども例に漏れない。儲かっているのはアメリカとの2重国籍みたいな連中だけ。オリガーキーみたいな奴らのみで、国内格差はとんでもない状況に。
24.4%は貧困ライン以下子供は35.2%。和平の頃は8%だったのです。 対するパレスチナは10~15%だったのが、70%に。
某NYの一件では2重国籍の人だけ、特別な状況になった。タブーの様で人が亡くなっているので書きませんが。

シカゴ派が手を入れるのに成功した場合、歴史上その国は、実に25%~60%の永久下層民が生まれる。

その後、余りの状況にバックラッシュが起きるわけです。

やはり終わらん。次回へ。

◇◇◇
(転載おわり)
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The Shock Doctrine 関連の転載4 [The Shock Doctrine]

2009年04月15日08:28
「The Shock Doctrineを読んで。(とちょっと出羽燦々」
の転載です。
本格的にあらすじに入って行きます。

◇◇◇
(転載始め)

3人で出羽燦々記念酒一升空けちゃいました。
相変わらず恐ろしい酒だ(笑

久々に行った大井町の居酒屋は禁煙、プリフィクス化してました。なにか客層も変わって入った時はカウンタ全員女性でビックリしました。相変わらず繁盛してます。

ここのお店は、かなり通向きの珍しい酒をいつも仕入れているんですが、俺が出羽燦々好きなの知っていて、自分が店に行く事が店主にばれると、勝手に注文して酒屋にもって来させてしまうので、ま、飲まなくてもいいんですが、ついつい飲んでしまう訳です。

この酒は、割と近年に山形で開発された専用の酒米なんですが、米なのにどうしてここまで瑞々しいのか、本当に不思議で、たまにちょっと自分を甘やかす時に、石井においてあるんで買って帰ります。

庄内米を現地で炊きたてで食うと、他のどんなうまい米にもない瑞々しさがある(と思う)んですが、やはり水を含めて土地の力でしょうね。庄内の果物、野菜、米は本当に他所に真似出来ない物が有る。で、酒もいい。蕎麦も山形のが一番うまいと思う。長野と張る。加えてここは魚も凄い。

子供の頃は、”ぼくの夏休み”状態で、この近辺の親戚を点々としたので、海遊びはここで覚えた。砂地をガザミが走り、キスが群れる。磯にはタコに石鯛、トコブシ、そのすぐ傍の山ではイワナ。
小規模のトスカーナとか、そんな感じでしょうか。これ以上壊されないで欲しいです。

必ずしも通やマニアに受ける酒でもないんですが、多分生もとの熟成した酸味のあたりや味わいと同じ様に、このフレッシュさは、ワールドワイドの説得力があると思います。

さて本題。

ドメスティック中年オサンの英語力&未翻訳著作なので文責甘めで。

 確か、ボリビア、チリ、アルゼンチン、イギリス、インドネシア、この辺まで読んだと先々月くらい書きましたか。
その後は、レーガノミクス、南アフリカ、天安門、東欧諸国、ポーランド、そしてソ連崩壊。

共産主義がドミノ状態で倒れた際、ネオコンのフランシス・フクヤマが、「世界の終わり」を書いた。グローバルな自由資本主義経済で、民主政体が今の所歴史の最上位形体だと。人間が合理的オートマチック餓鬼たる、ラスト・マンになって、その先は誰も判らん。幌馬車に乗って行くだけだと。
西洋哲学を駆使した立派な本で、行動は狭い右翼だけど知識と各種リテラシーの凄い渡辺昇一の完璧な翻訳でした。

今時代の変遷を注視しつつ思うのは、ナオミ本に提示されている、レジームチェンジと政体の変遷、戦争に、positiveに通底している「意図」や動きをごっそり無視したまま、結局勝者を礼賛する高等な知的遊びによって自らを歴史上に位置づけてみるという、まあ言ってみれば、高等な”勝ってうれしいハナイチモンメ”みたいな本であったかと思います。

そしてそれは、まさにNaomiさんのあぶり出そうとした存在が、自分らの歴史的正当性を打ち出す為に使った。今、The Shock Doctrineを読んだ後、インパクトは3割減といった所です。ただ、覇権国の当世一代の学者が書いた本はやはりここまで素晴しいんだなという価値はあります。

 本にもどると、湾岸のイラク、津波の後にSecond Tunamiが襲ったスリランカ、タイ、再びインドネシア、モルジブ、カトリーナのアメリカNew Orleans、イスラエルとパレスチナ、そして9 ・11のアメリカ、バグダット、レバノンと、ルポと証言、当時の経済政策、それに関わった企業や人物、その国に起こった事の検証が延々と続いて行きます。

災害、クーデター、戦争といった、人々がShockで思考停止してしまう状況を利用、もしくは覇権国の思惑で入力された地域や国で、レジームチェンジや、非常時の体制へ変更が発生するわけですが、そこで、立て直しにフリードマン的実証主義で経済を改造された地域の殆どで、失業、犯罪、貯蓄、自殺、諸々、市民生活はそれ以前のレシオからダブルで悪くなる。

典型としては、まず第一に経済危機を救わない。破綻寸前に追い込み、時には破綻させてIMFで借金国家とする。借金国家は金が使えないから小さな政府ということで、国営企業は元より、公共サービスも片端から民営化され対外的な投機対象とする。実務だけ、2足3文で現地に孫受けのような形で出す。

そのうちライフラインは回らず停電断水が当たり前になり、失業は増え、医療は破綻。一握りの民営化に絡んだ富裕層と多くの貧困層に分かれる。

民営化の徹底は、災害や戦争において、緩衝地帯に集められた人々の救済にも及びます。

死体一体の処理いくら、屋根の補修1平方フィート$175、プレハブの建設幾らと言う様に請け負い、実際はそれをやはり数十分の1で仕事の無い現地人にやらせる。孫の孫受けに出す。
補修どころか、$2のブルーシート引くだけが精一杯。

予算は$175で作られている。そして政府のビューロクラットやセクレタリーが取締役で入っている企業が受託する。そして現地で数十円のブルーシートとただ同然の工数の差額、$173を1フィート平方あたり丸取りする。

それはその国の借款で賄われ、裸足の孫受け達の肩に結果、重税としてのしかかる。アメリカ国内の災害、カトリーナさえでも数千人の公務員が解雇された挙げ句、そういう事が起こる。

 遂に軍事と国家安全保障まで民営化したのが、誰有ろう、湾岸後、ITバブルの頃、すでに功成り遂げて、なお国防総省に入って、今更なにするのかねと訝られたラムズフェルド。
彼は毎年フリードマンのバースデイパーティをした位の南米60年代からの弟子です。サザンコーンや、南米の各国の様々な動きに関わって来た。最後、当時郵政民営化の軍事、安全保障バーションを行ったんですね。ペンタゴンの解体だった。

それをドンドン広げていく。防疫、衛生、各分野のセキュリティまでそれこそ囚人の収監設備、運営まで民営化の裾野を広げ、それぞれ薬品会社やセキュリティ会社の取締役を歴任する訳です。タミフルやSSIR系も彼が関連した企業であるのは有名です。

それまでは、軍需や兵器、運輸、原料、建設、と言った所を、歴代の長官、次官が歴任し、くるくるとリボルビングドアで官民を行き来し、戦争や紛争でベタなマッチポンプを行う図はあったのですが、フリードマンの弟子たるラミーは、軍事作戦や補給そのもの、安全保障、上の様な市民の生活に関わるサービスの隅々まで民営化した。

これ凡夫の身には、なんか警備会社やら、セキュリティなんやらで、経済誌でてたなあと言う程度の印象なんですが、ITにとって変わるバブルがアメリカでは起こっていたようで、homeland securityバブルという物だそうです。いちいち金額が凄いんですね。

なぜこんなに盛り上がったかと言えば、そうです。
当然9.11。

そろそろ切らねば。次回へ。
朝7時前からこんなもの書いていられるってことはやはりあの酒は素性がいいね。

◇◇◇
(転載おわり)

マクラの庄内の作物、山海物の復活、保護で頑張られている方として、アル・ケッチャーノの奥田さんと言う方が有名ですね。全国各地で篤農家の知恵と奥田さんの様に引っ張る方、そして農政が変われば、大きく変わって行くかもしれません。
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The Shock Doctrine 関連の転載3 [The Shock Doctrine]

2009年02月28日22:00
「Lesser evil」
の転載です。

◇◇◇
(転載始め)

割と混乱期にはしれっとしてる人間ですが、これからいろいろありそうです。

日本語の本は速読なので、あまり時間はかからないんですが、5〜6冊読んでしまってその分ナオミさんの本は遅れてる。
まだ250ページくらいまでしか読めてない。小難しい本なんで、日本語になったらおそらく300ページ分くらいはあるでしょうが。飲んで帰った時はなかなか英語が頭に入って来ないんですよね。 第2外国語はどうも酒に弱い。

最近あまり書きませんでしたが、政局は個別のニュースとか追ってるヒマも無い程回ってるようです。第2外国語も酒に弱いですが、母国語も酒に弱いというのは、先日中川氏が証明しました(笑

会見の目の開かない写真を見て、横の篠原財務官の態度はどう考えてもおかしい。盛られたかなと思いました。酒で有名な大臣ですから、皆有りそうだと思うでしょうが、普通あの場所で”国として”出しませんよ。白川さんと財務官で対応可。

と思っていたら、意外にも早々にネットは越後屋騒ぎに(知ってますよね?)。すぐに副島さん一派の皆さんも分析をされていました。

もう少し頭悪く解題してみたい。
謀殺された疑いが濃いお父さんは純粋な保守だったそうですが、弔い合戦で立った彼もおそらくそう。前回のG7では日記に書いたと思いますが、一人憮然としていた。サブプラ救済騒ぎのポールソンの舞台に嵌め込まれたからです。

麻生中川、そして就任で小沢側の対抗でもめにもめた日銀総裁は、前二人は素行は悪いですが、悪い人間ではないでしょう。政治家の悪行はニュースに成らないだけできっとヤクザ以上の人沢山いますから。
実は今回しれっと保守の面目躍如と言える様な、相当の事をしているかもしれない。角栄に連なる様な事を行った可能性がある。

私IMF10兆円融資に関しては少し間違って考えていたかもしれないです。泥酔会見を見て思いました。

てのは、

あの3人は債権買い取り機構、基金、強調利下げ、G7で全部反対した。
麻生の前の福田ものらりくらり、おどおどうまくやっていた。そして中川は自主的にIMF(この連中もシカゴ学的管理をする限り極悪なのですが)に10兆円融資する約束をした。

シティは今や公的救済対象になりましたが、この間民間では、UFJはモルスタ補填させられ、バークレイズは三井住友が補填させられた。瑞穂はメリルリンチ。ノウハウを学ぶとか論評されましたが、苦しい中買わされた。

アメリカが何かに付けて取ろうとしていた外貨準備金ですが、当時国民に2兆円バラまいて、10兆円海外に出すのか?と思いましたが、実は旨い事出来ているのかもしれません。
円借款の国が焦げ付く際に、IMFのこの新融資で借り換えを狙えば、回収率はあがる。IMFは世界の極道街金なのでしっかり回収して来る。当座の金が入った方の国(の政府)は感謝する。
これは白川さん主導かもしれませんが、金融危機の対策として、中小国の融資はたっぷり出して、なおかつ見返り無しに先進国にただ差し出すのを避ける。

結果的に先進国この金使えないのです。
そりゃそう。サラ金から借りてるってことで、自国の通貨がた落ちで鬼インフレになるし、大体自分たちが中小国から搾取する為に作った様な機関の世話になる訳がない。

バラまき2兆円の時は、思わずアホかと、皆に呼びかけて給付金ファンドでも作ろうかとおもいましたが(笑)これグアム移転の昔のアメリカの言い値と同額らしいなんですよね。
倒れる前に、減税は通らないし政府内では幾らでも横取りされる。そうでなくて手の届かない国民単位に配っちまえという事はあるのかも知れないのです。

そしてG7で全世界のカメラの前で、外資エグゼグティブ転職の常道の地位に就けた人が左で腕組みして黙り、薬か泥酔かで目も空かないのに中川が引きずり出され醜態をさらし、右で白川総裁が困惑している。

直前に元アメリカ公使とその女の読売記者、日テレ、ブルンバーグ各女性記者と飲んで、その前に世銀総裁と会談。越後屋お前もワルよのう〜もあるとして、その前。
竹中に民営化を命令した男なんですよね。ゼーリックは。当時通商代表だった。親分と、玉木パペット、親米保守マスコミ、外資マスコミ。

これは蓋然性としてはどうにもガチ、鉄板かなあと思います。

植草さんの時もそうだったけど、我々のさらし者をあざけって喜ぶ国民性を良く掴んで、そういう姿勢のみで報道を行うマスコミ。
IMFの際、理事が中川氏に送った、一国として最大、史上でも最大の金額と讃えた言葉が過去記事から削除される。だいたい今回のG7の内容自体全く報道されない。

この人達、強制労働炭坑経営者の子孫と、なんらかの理由で犠牲になった良心的保守のアル中息子ですが、多分善玉なんです。アルカイダの友人は、あれは困り者ですが(笑)。おそらく愛国者なんですね。正しい部分は攻めずにこっそり味方する小沢側が居る。連立の根というのはこの辺にあるんでしょう。

残りの連中何者かって話ですね。
自民叩きに乗じて、しゃしゃり出てマスコミの舞台で年寄り学芸会の様に目立っている連中がいますよね。アル中じゃなくてカバとか元テレ東おばさんとか。しゃべくりやムードには何も真実は無い。過去からの軌跡で炙り出て来る事実にのみ真実はある。

で、もう少しこの流れで我慢して頂いてナオミさんの本について。

半分とはいえ随分読み進んだんですが、ボリビア、アルゼンチン、サッチャーのイギリス、スハルトのインドネシア、レーガノミクス、天安門時の中国、東欧、ワレサのポーランド、マンデラの南ア、そしてソ連。

基本変わらないのは、経済破綻が起こり、また作る場合もある。
それは最初はクーデターだったり、共産主義からの「解放」だったり、過剰な民主化の逆コースだったり、振って湧いた紛争だったり、様々です。
国体が変化する様な政変のショックもあれば、政権に押さえが効いている場合はソロスみたいな連中が為替の暴落を仕掛けたりする場合もある。

経済がショックでガッと悪くなった所に、緊縮財政を引く。
操作による経済悪化、利率や税制等政策で落とす。すると、軍事政権であれば、政策丸抱えの顧問、大抵は経済顧問とそれと併せてバークレー、シカゴ、ハーバード辺りに行って帰って来たフリードマンの子供達が財務官僚について、「一時的な痛み」、「苦い薬」と言いながら一気に民営化を進める。小さい政府でレッセフェールに向かう。
極端な民営化が行われて外資が買う。
特に破綻した国の場合、世銀やIMFのお世話になると、その返済プランでまたシカゴ学派の連中がコンサルで入る。全部2束3文で売った上に、返済と利息がのしかかる。それがガツッと税金に乗る。
法人税はレッセフェールですから軽いもの。ただ人には人頭税寄りで重くかかって来る。

外資が鉱山、油田、優良インフラを一気に買い、または出戻りシカゴ学派ボーイズが、インサイダー的民営化の受け皿となったり財務系の官僚として調整したりする。外から見れば、投資先として凄い利率を短期で上げるので、「○○の奇跡」と「不死鳥」とか経済誌に載ったりする。

その後引き続き基幹産業、資源産業は外資経営、またはパペットの太子党やオリガーキーが牛耳る。
そう言ったごく一部の勝ち組をよそに、民主化、自由主義化に「改革だ!」と盛り上がった現地の人々の、失業率その他暮らしの指数は改革以前よりロケット的に悪化し、何が起こったのか判らないまま、なんの景気が良くなったのか判らないまま、昔リベラルな盛り上がりを見せて、「これから変わるんだ!」と民主化を実現したと信じたあの時の輝かしい記憶を呼び起こしながら、なぜ?と貧困に喘ぐ。デモをすれば捕まり国に依り命の危険。

この流れは、本当に最初に書いた国々で、全部同じなんです。

そうです。おわかりの通り。

どこぞの国の10年、いや20年に、ちょっと嫌になる位当てはまりませんか。それどころか、それぞれの役割を担った人の顔まで浮かびませんか。だから早く邦訳が出て一等地に積まれて欲しい。

ただ、数日前からこういう話がネットに回っている。
郵政の金は金融商品を経由して、200兆円がすでに米債に回っていて、民営化の実行者二人の見返りは3兆円分の米国債。民営化完了後換金出来る様に、中東の銀行に期限付き実行証書で入ってると、でどうやら焦ってると。

こういう事が話題に上ると、我が国では、見ない様に聞かない様になってしまう人が出るという不思議な事が起こります。
しかし、世界の他の国の話だったらまあ、正に読んで来た様なお話で、そうなんだねえ、悪いねえ、そう言う奴一杯居たよ、政権転換後裁判かかってるよと(笑)なーんにも不思議はない事のようです。

思惑がらみとは思いますが、こう言った事がちょろちょろ書かれてはいましたが、人口に膾炙するのは、一年前ではちょっとあり得なかった。

そろそろ彼女の本の日本語訳が出る日も近いかもしれません。俺でもなんとか読めるんだから、訳なんてすでに出来上がっている筈。

中川さんには、身の安全にだけは気をつけて、少し政界の真ん中離れてゆっくりして欲しいですね。

今日書いた様な流れをもし皆が前提として持って行動すれば、我々もなんとか世界の価値標準の端くれの人間として立てる筈。
だいたい、物事見えなくてもこれだけ仕掛けられて、我々まだなんとかやれてんですから。たいした国だ(笑

良いに越した事はないんですが、贅沢は言いません。
少しでもlesser evilなものを選びたい。

さて、旧約もトンデモも乗せてない。かかなきゃ(笑
でも今日はさすがにこの辺で。

(転載終わり)
◇◇◇


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